この記事をまとめると
■2015年の発表のコンセプトカー「ミッションe」でポルシェは電動化を強くアピール
■タイカンはライバルを意識するのではなくポルシェらしさを追求して生まれた
■世界的にもテスラからタイカンに乗り換えるセレブが多い
プレミアムEVにポルシェのブランド力で切り込んだ
ポルシェ初のEVモデル、タイカンに日本を含め世界各地のセレブから高い関心が集まっている。プレミアムEVといえばテスラが定番だったが、そこにポルシェが一石を投じた。
時計の針を少し戻すと、2015年9月の独IAA(国際自動車ショー@フランクフルト)で登場したのが、コンセプトモデル「ミッションe」だった。
筆者はショー会場で現車を目の前にした時、ポルシェのEVに対する本気度に対して半信半疑だった。なぜならば、それとほぼ同時期にフォルクスワーゲンではいわゆるディーゼル不正問題が発覚し、ポルシェ、アウディ、ランボルギーニなど、フォルクスワーゲングループ傘下の各ブランドの将来に対する不安がよぎったからだ。
そのため、ミッションeはコンセプトモデルとして塩漬けになってしまうかもしれないと心配していた。
ところが、2016年になるとフォルクスワーゲングループはディーゼル不正問題に対する名誉復活を考慮した、大胆なEVシフト戦略を打ち出す。
この枠組みの中で、VWブランドではID.シリーズが生まれ、そしてポルシェではミッションeの量産に向けた開発が急ピッチで進んだ。