この記事をまとめると
◼︎写真ではどうしても光の当たり方や形状でイメージと違って見える車種がある
◼︎写真で微妙なクルマも実車を見れば格好いいクルマ5台を紹介
◼︎酷評されても売り上げで挽回する車種も
写真で見るとイマイチだけど、実車は何倍も格好いい!
美男美女とひと口に言っても、写真映えする人とそうでない人がいるように、やっぱりクルマにもあるんですね。実車のほうがいいじゃんとビックリすることが。モノが大きい分だけ、光の当たり方や画角などがちょっとズレただけでも印象が変わってしまうなど、写真撮影が難しいという理由もあるようです。
メーカーが製作するカタログには、もちろん一流のカメラマンを起用し、クルマの魅力を最大限に引き出すように尽力しているはずなのですが、どうやっても表現しきれないこともあるのかもしれません。また、いろんな角度から眺めたり、実際に走っている姿を見てから「素敵だな」と感じるクルマもたくさんあります。
そこで今回は、カタログや記事で写真を見た時にはあんまり心に響かなかったのに、実車を見たら「ぜんぜんいいじゃん!」とビックリすることの多いクルマたちをご紹介します。
1)ダイハツ・ミラトコット
1台目は、これは開発者もプレゼンの際に「じつは写真映りがあまりよくなくて……」と苦笑いで告白していました、ダイハツ・ミラトコット。
若い女性たちの意識調査をしながら、新しい感性でデザイン開発を進め、モリモリの可愛さではなく無印良品のようなスッピンの持つ美しさや味わいを大切にしたデザインとのことなのですが、カタログで見ると「うーん、なんか地味かも」という印象。ピンクや水色など明るいボディカラーも、若い世代が好んでいる「くすみ系」のトーンだったり、カーキやベージュといったアースカラーが多いので余計に地味に見えてしまうのかもしれません。でも実車を見てみると、なるべくメッキ加飾やキャラクターラインなどを廃して、長く愛用できる雑貨のようなフォルムと質感が感じられて、とてもいい雰囲気。
ゴテゴテした洋服や小物が苦手な女性には、とても好まれる要素が満載なことがわかります。ホイールに昔のクルマのようなホワイトラインが入っているのが、ちょっとレトロでアクセントに。インテリアもシンプルながら温もりのある空間でセンスがいいし、ぜひもっと実車を見て欲しいと思います。
2)トヨタ・クラウン
2台目は、残念ながら日本ではその歴史にピリオドが打たれることになってしまった、トヨタ・クラウン。2018年にフルモデルチェンジした15代目は、ユーザーの若返りを狙ってデザインや開発チームにも若手エンジニアを起用し、ロングノーズでクーペのようなルーフラインを持つ、とてもカッコいいスタイルに変身したんです。
クラウン史上初めて、世界一過酷と言われるドイツのニュルブルクリンクサーキットでの走り込みも行い、正真正銘の走れる高級セダンを作り上げてきたんですね。実際、クラウンが走っている姿にはアスリートのような貫禄が出ているように感じたのですが、カタログではどうしたってそこら辺の魅力は出せない。デザインの良さは写真でも出せますが、往年のクラウンユーザーからはちょっと変わりすぎたのか、軽く見えてしまったのか……。
女性や若い男性からの評価はとても高かったんですけどね。販売台数が落ちたとはいえ、セダン部門ではいまだにプリウスの次に売れているのですが、じつに惜しい1台です。