この記事をまとめると
■NSXの6年よりも短い生産期間だったクルマがホンダにはたくさんある
■どれも個性的で、ホンダらしさに溢れていた
■時代を先取りしすぎたクルマもあり、今になって評価されているものもある
いつの間にか消滅! あまりにも短命だったがホンダらしさは全開
先日、2代目NSXの最後を飾るモデルとして「タイプS」が発表され、2022年をもって販売が終了するというニュースが流れた。2代目NSXが登場したのは2016年8月のことだったから、およそ6年で終売と、先代の15年以上というモデルライフから考えると短命とも言えるだろう。
しかし、ホンダ車のなかにはNSXよりも短命で終わってしまったモデルも少なくない。なかには今になって再評価されていたり、人気が出てきたりしているモデルもあり、時代を先取りしすぎてしまった感もあるものもチラホラ。
そこで今回はさまざまな理由によって短命に終わってしまったホンダ車をピックアップしてご紹介したい。
1)MDX
日本では2003年から販売が開始された大型クロスオーバーSUVのMDX。ベースとなったのは北米版オデッセイ(日本名ラグレイト)で、北米市場ではホンダの高級車ブランドであるアキュラから販売されていた。
全長こそベースのオデッセイよりも短くなっていたが、それでも4790mmもあり、全幅に至っては1955mmとまさにアメ車並み。その堂々としたフォルムや広い室内空間を魅力に感じるユーザーもいなかったわけではないが、やはり日本で乗るには大きすぎる問題があったのか、1500台ほどの販売台数で、わずか3年で終売となってしまった。
2)Z
1998年に登場した2代目Zは、初代のスペシャリティクーペとは真逆のSUVタイプの4WD車となっていた。
見た目こそ当時のライバル車種のジムニーやテリオスキッドと近いものとなっていたが、まったく異なっていたのがメカニズムで、なんとエンジンをミッドシップに縦置きに搭載し、ビスカスセンターデフを用いた4WDという、ランボルギーニ ディアブロVTと同等のものとなっていたのである。
ただその分価格も高騰し、NAエンジンモデルでも約115万円(ジムニーはターボでも100万円を切るモデルがあった)という価格であったり、MTモデルが存在しなかったことも影響してか販売は伸び悩み、登場から4年足らずで姿を消すこととなった。