この記事をまとめると
■体型や運動神経、感性などは男女で異なる
■それゆえクルマの運転には女子ならではの苦労が伴うことがある
■8つの具体例を挙げて解説する
運転には女子ならではの苦労が伴うことも
世の中には男と女しかいないのだから、そろそろお互いのことをもっと理解しあってもいいと思うのですが、なかなかその溝が埋まらない時って、ありますよね。とくにクルマに乗っている時に、女性が「もうちょっとこうだったらいいのに」なんてことを言ったが最後、男性が「なんでそんなことで文句言うんだ?」なんて呆れられたり、「お前が運転ヘタなだけだろ」なんてブチ切れられたり。女性からすると納得のいかないことも多いものなんです。今回はそんな、男性にはわかってもらえない、女子ドライバーが苦労しているものや欲しい機能などを思いっきり叫ばせていただきたいと思います。
1)ハンドル
1つ目は、「ハンドル大きすぎるんだよ〜!」です。女性はどうしてもシート位置を前の方にして、座面を高くしないと安全な視界が確保できないことが多いんですが、そうすると大きなハンドルだと太ももや膝などに当たってしまって、操作がうまくできないことも。また、交差点を曲がるたびに何回転も回さないといけないので、腕は疲れるし操作は忙しいし、まったくリラックスして運転できないんですよね。
スポーツカーのような小径にとは言いませんが、不必要に大きなハンドルは女性にとって苦行。握りが太すぎたり、滑りやすいレザーなどもやめて欲しいです。また、少し前までは「女性でも運転しやすいように」との気遣いから、ハンドルがものすごく軽い操作感になっている軽自動車などがけっこう多く出てきたのですが、あれ、完全にありがた迷惑。ハンドルが軽すぎると、速度高めの郊外路や高速道路などを走った時に、ずっと力をこめてギュッと握っていないとフラフラして怖いのです。ハンドルにはある程度、手応えと座りの良さがある方が、運転に不慣れな女性にも扱いやすいと思います。
2)シフトレバー
2つ目は、「シフトレバーがいつもBに入っちゃうんですけど!」です。これも軽自動車やコンパクトカーに多いのですが、P・R・D・B(S)が縦一直線に並んでいるシフトゲート。これ、女性にはとても扱いにくいんですよね。まずシフトレバーが太すぎて、小さな女性の手ではしっかり力が入らない。なので、力を入れてDまで下げようとすると、ダダダ〜ッと一気にいちばん下のBまで下がってしまい、いつも1つ上のDに戻すという手間がかかってしまうのです。なかには、Bに入ったと気がつかず走っている場合も……。
もう少しシフトゲートの傾斜がゆるいとか、ちゃんとDで引っ掛かるようになっているとか、そうした配慮が欲しいと言うのが女性の本音。日産デイズは手の小さな女性でも握りやすいシフトレバーの角度を研究したと聞いていますが、もっともっとそうした研究が進むことを期待しています。
3)ブレーキペダル
3つ目は、「ブレーキペダルが上すぎるよ!」です。これは吊り下げ式のペダルを採用しているクルマに多いのですが、ブレーキペダルがフロアから直接出ているタイプと違って、フロアとペダルの間に隙間がありますよね。この隙間が広すぎると、女性の足で踵をフロアにつけてブレーキを踏もうとすると、足の指先しか届かないような事態となり、それだと十分な力が入らないのです。
日本人の成人男女の靴のサイズ平均は、女性が23.5cm、男性が26.5cmで3cmの差があるので、そのため女性はめいっぱいブレーキを踏もうとすると、踵を浮かせた状態で踏まなければならず、思ったより力が入って急ブレーキになってしまったり、ギクシャクしてなめらかなブレーキングができなかったりするわけです。それを、そんな事情も知らずに「お前はブレーキが下手だ」なんて罵る男性。ほんっと、頭にきますよね。安全のためにも、小さな足にもっと配慮したブレーキペダルが増えることを望みます。
4)テールゲート
4つ目は、「どうやったって届かないのよ!」3連発。第一弾はミニバンなどのテールゲートです。身長140cm〜150cm台の女性には、背伸びをしてもグリップに手が届くか届かないかのギリギリのところで、かなり閉めるのが大変。夏など薄着の時は、背伸びしすぎてお腹が見えてしまったり、脇が丸見えになってしまったりと恥ずかしい思いだってします。
そうした小柄な人のために、電車のつり革のようなストラップもアクセサリーで用意されていますが、あんまりスマートじゃないですよね。最近は電動テールゲートが増えているので、もっと増やして欲しいものです。