家電と違って供給期限に決まりなし! 古いクルマの「命綱」純正部品の供給は「販売終了後」いつまでおこなわれる? (2/2ページ)

大人気な90年代のスポーツカーもまだまだ維持できる可能性あり

 第二世代のスカイラインGT-Rの製造廃止となっていた純正補修部品を、NISMOヘリテージパーツとして再供給する取り組みを始めた日産の場合、純正パーツの補修部品は車両の生産終了になってから一定期間を経て、出庫がないものから順次製造廃止。またディーラーオプションの場合「車体が生産終了になってから3年が目安になっている」とのことだった。

 というわけで、純正補修部品の供給期限は、メーカーごと、さらには車種ごとに大きな差があるのが現状だ。

 カーショップなどの声を聞くと、古いクルマでもわりとパーツが手に入りやすいのは、日産、マツダ、スズキなど。日産は前記のとおり、NISMOヘリテージパーツという形で部品供給をはじめているし(純正部品がヘリテージパーツに移行すると、価格がドンと高くなるが……)、マツダもNAロードスターのレストア・パーツ再販に加え、「CLASSIC MAZDA」という名称で、FC3SやFD3Sの復刻パーツの供給を開始。

 この復刻パーツに頼らなくても、FD3Sの場合、いまでも日常維持に必要なパーツの5~7割は供給可能となっている。

 一方、製造廃止になるパーツが多くて困っているのはホンダ車! しかし初代NSXは例外的に手厚く部品供給を行なっていて、ビートも復刻パーツを出している。

 部品別に見ると、供給率が高いのは、一般部品、エンジン、ミッション、シャシー関係。製造廃止になりやすいのは、なんといっても内装関係。そして電装部品、外装部品と続く。

 メーカーで製造廃止になっても、人気の高い車種は、純正代替部品などが、社外品で出てくる場合もあり、スターターやオルタネーターなどの電装品やドライブシャフトなどは、「リビルト(再生)部品」が流通しているので、これらを利用するのもひとつの手。

 純正部品は毎年、春と秋に価格改定や製造廃止の発表があるので、古いクルマのオーナーは、その車種に強い専門店を主治医にして、メンテナンス計画を立て、部品の供給情報も教えてもらうようにするといいだろう。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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