ドライビングを楽しめる場所を用意するサービスの一環
ではなぜポルシェやコーンズのような、プレミアムブランドを扱うインポーターやディーラーがこのような施設を作るのか。もちろんサービスの一環である。スポーツカーを買ってくれたのだから、楽しめる場を用意しましょうというわけだ。
これは付加価値を売り物にするプレミアムブランドだからこそできることで、車両価格やサービス費用の中に、こうした施設の建設や運営の費用を含めたサービスコストが含まれていると思ったほうがいい。
スポーツカーを楽しめるフィールドとしては、長野県などのほうが向いていると思う人は多いだろう。なのに千葉県に続々とこのような施設がオープンするのは、やはり東京に近いことが大きい。
東京は良くも悪くも日本の機能の多くが集中し、富もまた集中している。ポルシェやフェラーリのオーナーも多い。しかもこうしたクルマはステイタスシンボルでもあり、見られてナンボと考える人は確実にいる。見てくれる人がほとんどいない地方では、所有する意味が薄くなるのだ。
東京のにぎやかさは手放したくない。でもスポーツカーを思い切り走らせる場所は近くに欲しい。単なるわがままにしか聞こえないという人もいるだろうが、そんな願望を、理想に近い形で叶えてくれる場所が千葉県なのである。