F1やハイパーカーが私有地内をヒルクライム
その第11代リッチモンド公爵が1993年に最初に開催したのが、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード。そのメインイベントは、センターハウス前もコースの一部に含まれる全長1.867kmのヒルクライムで、ここをバイクからF1マシンまで、新旧さまざまなマシンが57mの高低差を駆け上がる。
ちなみに現在のラップタイム・レコードは、VWのスポーツBEV、ID.Rが2018年に記録した39.90秒。この年は筆者も現場を訪れ、その走りを実際に見ることができたが、ほぼ無音で、けれども驚異的な速さでコースを駆け上がるID.Rの姿に感動したことはいうまでもない。
グッドウッド・フェスティバル・オブ・ウイークの観客動員数は、すでに20万人に迫ったとも言われており、それを理由に最近では、自動車メーカーがニューモデル、とくにスーパースポーツのニューモデルやコンセプトカーの発表にこのイベントを活用するようになった。
グッドウッドではパドックや、インフィールドに自動車メーカーが設けた特設の施設等への出入りも自由だから、それも人気の大きな理由となっているようだ。
またフェスティバル・オブ・スピードの数カ月後には、サーキットを使用したグッドウッド・リバイバルも開催される。ただしこちらは本格的なクラッシックカー・イベント。見る側にもオールド・ファッションのコスプレがリクエストされるので、観戦に訪れてみようという方はご注意を。
いずれにしても、コロナが終息しなければ、どこにも行けないや。ヤマザキの心の中のモヤモヤは、さらに大きくなるのであった。