初代オーナー愕然! むしろ「違う車名」で登場してほしかったほど「キャラ変」した復活車7台 (3/3ページ)

名車の名を冠して入るが、海の向こう側でも嘆きの声が……

6)フィアット・パンダ

 輸入車はどうか。今でも「ショック」を受けたのが、フィアット・パンダである。初代は、かつてのシトロエン2CVを思わせる、実用車然とした、潔いシンプルさが売りのクルマだった。デザイナーはG・ジウジアーロ卒いるイタルデザイン。平面的なボディ、タフ感ある下半身、ハンモックのようなパイプフレームシートなど、コストを掛けずに、G・ジウジアーロならではのアイディア、デザインを目いっぱい詰め込んだクルマだった。日本でも、当時のカタカナ商売、ファッション系の人たちに愛されていた記憶がある。初代は1980年から1999年まで生産されていた。

 そして2003年に2代目パンダが登場。ボディスタイルが洗練され、SUV色を強め、2003年ヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞するのだが、初代のブリキのクルマのような素朴さ、シンプルさは皆無。ある意味、フツーのクルマになってしまったのである。現在の3代目も2代目の流れにあるのだが、初代パンダを知る人にとっては、愛らしいパンダの面影は、ない。

7)アバルト124スパイダー

 ここ最近の輸入車では、アバルト124スパイダーもそうした”名前だけの復活”と言えるのではないか。アバルトらしい熱い走りを見せ、前後デザインは初代124スパイダーを思わせるものの、基本部分はマツダ・ロードスターであり、マツダの広島工場で生産されていたのだから……。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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