モケットシートを採用する例は減少
一方の布シートは、ファブリックシートとも呼ばれるが、さらにいくつかの違いがあって、大きく分けるとジャージ、トリコット、モケットの3つとなる。ジャージは織り布で、衣類のジャージと同じ風合い。厚みや目の細かさなどの違いで種類は多く、サラッとした風合いと汚れの付きにくさも特徴となっている。
そして昔からあるのがモケットと呼ばれる起毛素材で、昔ながらの喫茶店のソファーや電車のシートなどによく使われているのでお馴染みではある。座り心地やタッチのよさ、優しく体を支えてくれるなどメリットは多いが、少々古臭かったり、最近のプレミアムなインテリアにはマッチしなくなってきているのは事実。また価格が高いこともあって、あまり見かけなくなってきている素材だ。
最後のひとつがトリコットだ。光沢があって、ツルッとした触感が特徴なだけに、汎用性はないものの、個性的なシート地に使われることはある。サラッとしているので夏場でも快適な布地だ。
布の場合はクルマのキャラクターに合わせて選ばれることもあるし、ひとつのモデルで複数のシート素材が設定されることもあるので、購入時にはよく検討したいポイントにもなる。