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1940馬力のEVを作る超新興ブランド「リマック」! ブガッティにも関係するその正体とは (2/2ページ)

1940馬力のEVを作る超新興ブランド「リマック」! ブガッティにも関係するその正体とは

この記事をまとめると

■E30のBEV製作で取得した特許技術を売却しリマック・オートモビリを設立

■ポルシェとの合弁会社ブガッティ-リマックを設立してブガッティ・シロンを生産

■リマックが生産するBEVのネヴェラは1940馬力で最高速度415km/h

BEV関連の特許技術を売却して誕生したハイパーカーメーカー

 最近、良く耳にする自動車メーカーの名前に、クロアチアのアヴェタネデルハに本社を置く、リマック・オートモビリがある。同社が設立されたのは2009年。自動車メーカーとしての始まりは、創業者であるマテ・リマックが当時の愛車としていたE30型BMW3シリーズで遊び尽くす中、それを修理不能になるまで酷使。ここまでは世界中に山ほどある話だが、リマックの胸中にはそこでひとつのアイディアが生まれる。それはこのE30に電動パワートレインを組み込み、メディアや投資家から多くの注目を集めることだった。

 エンジェル(投資家)がリマックのもとに舞い降りるか、それともただのクルマ好きのマニアで終わるのか。リマックはその賭けに勝った。エンジェルからの投資金と、所有権を持つ特許技術の販売によって、2009年リマック・オートモビリ社は正式に設立されたのだ。

 メイト・リマックはこの時のことをこう振り返る。「当時レースに使用した古い、1984年式のE30を所有していました。あるレースの中で、そのエンジンが爆発した瞬間、BEV(電気自動車)を作ってみようと思ったのです。1年ほどでそのBEVは完成しましたが、パワーも走行距離もまだまだ限られていたため、私はスペシャリストのチームを集めで独自のコンポーネントを開発し始めました。現在、私の夢は実現されているといえます」

 2018年には、VWグループのポルシェ・エンジニアリング・グループ社が、電動化プロセスの一環として、開発パートナーシップを形成するためにリマックの株式の10%を取得している。このパートナーシップは、リマックにとって電動化のみならず、接続化、先進運転支援システムなどの分野で世界のトップブランドに選ばれる、コンポーネントおよびシステムサプライヤーになるための重要なステップといえるだろう。実際にこの新たな資本関係によって、リマックの名は世界に一流ブランドとして広く轟くことになったのだから。

 さらに2021年7月には、ポルシェとリマックは、VWのトップブランドでもあるブガッティ合弁会社を設立。この新しいベンチャーは、ブガッティ-リマックと呼ばれ、最終的にリマックは55%の、ポルシェは45%の株式を所有することになる。

 これまでのブガッティ・オトモビルS.A.S. はこの新しい合弁会社の中に存続することになり、ブガッティ・シロンはブガッティ-リマックという新会社の傘下で生産されることになる。

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