排気量アップは市街地での乗りやすさにも寄与
3)エンジンの排気量がアップ
理由その3は、意外かもしれませんがエンジン排気量がアップしたことです。現行モデルの2.0リッターから、新型は2.4リッターになったわけですが、そんなにブン回して走らない女性には関係ないかと思いきや、新型は低速からのトルクがモリモリと豊かになったことで、市街地での乗りやすさがグンとアップしているはずなんです。
現時点ではプロトタイプをクローズドコースで試乗しただけなので断言はできませんが、ATはもちろんMT車でも低速での操作がとてもラクになり、エンストしにくいなと感じました。また、女性はペダルを踏む力が弱かったり、思い切ってバンと踏めなかったりするために、高速道路などのの合流でモタモタしてしまいがちなのですが、そんな時でもパワーアップしたことで加速がスムースになり、怖い思いをせずに合流しやすくなっているのではないかと思います。日常での買い物や送り迎えなどでの運転がラクだというのは、女性にとって嬉しいですよね。
4)シートの座り心地
理由その4は、シートの座り心地がよくて疲れにくいということ。女性は運転していると、緊張からか肩や腕などにヘンな力が入ってしまって、クルマを降りた時に肩こりが酷かったり、どっと疲れたりしがちですよね。カーブが続く道などでも、無意識のうちに体が左右に動いていると、腰や腹筋に負担がかかってしまいます。その点、GR86/BRZのシートはゆったりしているのにしっかりと体勢をサポートしてくれるのがいいところ。
今回、どちらも同じシートを採用しているのですが、肩・腰・肩甲骨を面で支えるような形状にこだわったとのこと。クッションも、最初は柔らかめで中の方に硬めの素材が仕込んであるようで、大きな段差を乗り越えたりしても底付き感がなく、体の揺れも最小限なのがすごくよかったんです。正しい姿勢で座っていると血流が滞ることもなく、美容にも健康にもいいということで、シートの良さも女性にオススメです。
5)取り回しのよさ
理由その5は、取り回しがいいこと。スポーツカーって運転しにくいんじゃないの? と思っている女性も多いと思います。確かに、小柄な女性が乗ると前がぜんぜん見えないとか、小回りが効かなくて狭い路地で困るとか、そういうスポーツカーもあります。でもGR86/BRZは、まず運転席の目の前の視界が広くて、ダッシュボードも水平基調なので、車両感覚がつかみやすく感じます。
そして後輪駆動なのでUターンする際なども鼻先がくるっと小さく転回するイメージ。最小回転半径は5.4mなんですが、これって実はMクラスミニバンより小回りが利くんです。ノア/ヴォクシーが5.5mなので、取り回しがいいんですよね。
1つ心配なのは、バックでの車庫入れは慣れるまでちょっと難しいかもしれないということです。リヤのホイールハウスがふくよかに張り出しているので、真っ直ぐにバックしたつもりが曲がってしまう可能性が高いんですね。でも何度もやるうちにコツがつかめてくると思うので、車庫入れが苦手な場合はコソ練することをオススメします。
ということで、GR86/BRZが女性におすすめの理由をご紹介しました。先にBRZが発表され、GR86も秋頃には発表・発売となりますが、日本のスポーツカーを絶滅から救うためにも、頼りになるのは女性です。男性はもちろんですが、ぜひ女性オーナーさんが増えることを願っています。