この記事をまとめると
■ハイブリッド車にはバッテリー冷却用の通気口が備わっている
■荷物等で塞ぐとエラーを起こすばかりかバッテリー寿命を縮める可能性も
■通気口は埃の除去などメンテナンスも必要
あまり目に付かないけど、うっかり塞ぐとデメリットだらけ!
HVカーに乗っていて、もしかすると気づいていない車内の鬼門の場所がある。それは例えばHV専用車のプリウスやヴェゼルe:HEVモデルなどのHVモデルの場合、後席右左端のどちらかにある(または助手席下)。というのは、そこにはHVカーの心臓部とも言えるHVバッテリーを冷却するための空気吸い込み口があるのだ。新車時にセールスマンから説明を受けなければ、単なる換気口、通風孔ぐらいにしか思わないのではないか。いや、右のリヤドアを開けた時に、よーく観察しなければ気づかない部分かも知れない。特別に目立つようにあるわけではなく、そこに何の注意書きもないからだ。
しかし、HVカーのような大容量のバッテリー搭載車では、バッテリーの劣化がクルマの寿命、メンテナンス費用を大きく左右する。バッテリーは過熱がトラブル、ダメージの原因になり、だからこそガソリン車にはないバッテリー冷却用の空気吸込み口がわざわざ用意されているのである。
ここで、ならば車外(ボディの外側という意味)にあったほうが、風が当たりやすく、バッテリーの冷却に適しているのではないか?という意見もあるだろう。その点について、以前、プリウスの開発責任者に聞いたことがあるのだが、夏場を含め、走行中にエアコンを効かせている車内(乗員が快適な空調環境)にあるほうが、安定した冷却が可能なのだそうだ(車外では雨の影響も受けやすいかも)。