プレミアムSUVの性能を存分に引き出す2本
今回紹介するタイヤは、ブリヂストンの「ALENZA(アレンザ)」ブランドの2本である。エコピアやポテンザといった、ブリヂストンを代表するブランドに比べて、馴染みが薄いアレンザ。これはSUV専用設計のタイヤとなる。
クルマ好きならご存じのことと思うが、いま世の中はSUVブームといっても過言ではない。日本だけではなく、世界的に流行しており、あらゆるメーカーがSUVをラインアップしている。
しかし一口にSUVといってもその範囲は広く、本格的なクロカン4WDもあれば、SUVルックというのがふさわしいような街乗り中心のクロスオーバータイプ、高級車然としたプレミアムSUVと呼ばれるようなものも存在するのだ。
アレンザのLX100と001は、そのなかでも、オンロードの走りに特化したタイヤであり、プレミアムSUVの走りをより際立たせるものとなっている。
まず、2021年2月に新発売となったLX100は、上質さを追求したモデルだ。とくに静粛性の高さに特長があり、高級車乗りに愛されているプレミアムコンフォートタイヤの「レグノ」に搭載されているサイレントテクノロジーが採用されている。
具体的には、「3Dノイズ抑制グルーブ」、「シークレットグルーブ」、「3Dノイズカットデザイン」の3つで、これによって新品時だけでなく、摩耗したときにもノイズを抑制し、快適なドライブを長く提供してくれることになる。
もちろん静粛性以外にも、非対称パターンの採用やブロック剛性の最適化を行うことで、摩耗ライフも向上。また、高剛性ケースにより、ふらつきなどを抑えて操縦安定性も追求している。
もう1本の001は、運動性能の高さが特長のタイヤとなる。かつてのSUVと違い、とくにプレミアムSUVと呼ばれる各車は、動力性能も高くスポーティさを求めるユーザーも多いのだ。
001は、パターン技術によってトレッド面の接地形状を最適化することにより、ドライのみならずウエット路面でも高いグリップ力を発揮する。現在タイヤには、「通信簿」とも言われるラベリング制度が採用されているが、001は全サイズでウエットラベリング「b」以上を獲得していることからも、その性能が伺い知れるだろう。
もうひとつ注目したいのが、燃費性能だ。一般的に運動性能が高いタイヤは発熱がよく、その分抵抗が大きいたいめに燃費の面で厳しくなる。つまりグリップと燃費性能はトレードオフ関係にあるということだ。001はナノプロ・テック技術を用いたシリカ配合によって発熱を低減。ライフ性能を落とさずに低燃費性能を向上している。車重が重くなりがちで、かつ前方投影面積の大きいSUVには嬉しい性能だろう。
今回はこの2本を、アウディQ5に装着し、カーライフジャーナリストのまるも亜希子さんに試乗してもらった。ご主人、お子様とクルマで移動することが多い主婦なだけに、ファミリー目線での厳しい評価をお願いしたのだが、果たして? 動画をご覧頂きたい。
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