ガソリン2WDは129.69万円、ハイブリッドXは159.28万円
全高に加えて地上高やヒップポイントもワゴンRより高くなっているが、誰にとっても違和感となるほどの高さではなく、乗り降りのしやすさにも配慮されている。ハイブリッド車はワンアクションで操作できるパワースライドドアが標準装備で、運転席はシートヒーター付き。最上級グレードのウインドウは360度プレミアムUV&IRカットガラスという豪華仕立てだ。メーカーオプションで9インチディスプレイの全方位モニター付きナビゲーションも用意する。
安全装備面では、全車速追従機能付きオートクルーズ などはセイフティパッケージのメーカーオプションだが、デュアルカメラブレーキサポートや誤発進抑制機能、ハイビームアシストなどは全車に標準装備で充実している。
搭載されるエンジンはNAのみで、中級グレード以上はスズキ得意のマイルドハイブリッド。今回の取材では本格的な試乗はできなかったが、車重はワゴンよりやや重く、スペーシアよりは軽いということで、マイルドハイブリッド車は多くの人にとってとくに不満のないパワートレインだろう。
サスペンションは、良い意味で万人受けしやすいセッティングだと推察。定評のあるスズキの最新プラットフォーム「HEARTECT(ハーテクト)」に音と振動を低減するための技術がかなり多彩に盛り込まれているので、軽自動車としては最高レベルの快適性が確保されていることが期待できる。
この内容で価格は最上級の「HYBRID X」でも159万2800円、ベースモデルとなるガソリンの2WDなら129万6900円ということで、従来のワゴンRよりはやや高額となるが、スペーシアよりはお値ごろ感が強い。本家のワゴンRにとって代わることが想像できるほどの総合力の高さを感じさせる、とても魅力的な派生車種として注目したい。