タイプRが加わった6代目以降の人気は如何に!?
6位 6代目:22万台
1995年にフルモデルチェンジしたのが6代目の「ミラクルシビック」。1997年に最初のシビックタイプRが設定されたことで熱心なファンには知られている代だ。
スポーツVTECのB16Aエンジン、燃費を重視した3ステージVTECのD15Bエンジンを搭載するグレードを用意するなど、スポーツ性と環境性能の両面でアピールするラインアップを設定するなどシビックの正常進化といえたが、大きくなったフロントグリルが嫌われたのか、販売実績としては先代の半分以下となり、国内でのシビック失速の原因となった。
7位 7代目:13万台
2000年に「スマートシビック」として誕生したのが7代目モデル。
当初は5ドアハッチバックと4ドアセダン「フェリオ」の設定となり、エンジンは1.5リッターと1.7リッターをラインアップで、いずれもSOHCヘッド。スポーティなホットハッチとしてのシビックに決別する商品企画となっていたが、6代目の結果からすると、DOHCで走りがビンビン! という方向性では売れないと考えるのは当然で、純粋なファミリーカー、ベーシックカーとして基本に立ち返ったといえる。この世代では4ドアにハイブリッドを設定したり、イギリスから輸入するかたちでタイプRを導入したりするなど、のちのシビックにつながる商品展開が見られた。
8位 8代目:6.6万台
シビックといえば、「市民」という名前のとおりベーシックカーを目指したモデルだったが、2005年にフルモデルチェンジした8代目からはミドルクラスのモデルへとポジションを変えている。
そのため、この代からは日本向けは4ドアセダンだけのラインアップとなった。当初は1.8リッターのアトキンソンサイクルエンジンや1.3リッターエンジンと薄型モーターを組み合わせたハイブリッドを用意したが、2007年にK20Aエンジンと6速MTを組み合わせたタイプRを設定。セダンボディを活かした強固なボディのタイプRは、まさにサーキットベストといえる仕上がりだった。
そして現時点では、これが最後の日本製シビックタイプRとなっている。
9位 10代目:4.5万台
グローバルでいう9代目シビックが日本では発売されなかった関係で、2017年に日本で復活したかたちで発売開始となったのが10代目。
日本製の4ドアセダンとイギリス製の5ドアハッチバックという構成になり、いずれもエンジンは1.5リッターターボだったが、イギリス製のシビックではハイオク仕様、日本製はレギュラー仕様という違いがあり、当然ながらイギリス仕様のほうがパワフルだった。タイプRは先代に引き続き、2リッターターボとなっていた。
10位 9代目:750台
日本国内でもっとも売れなかったというか、売らなかったのが9代目シビックだ。ホンダが正規で販売したのは750台限定でイギリスから輸入したタイプRのみ。
そのパワーソースは2リッターターボと6速MTというもの。ホンダがNAを捨ててターボに走ったことを否定するファンの声もあったが、FF世界最速を目指すためにはターボ化は必須であったといえる。なお、海外ではディーゼルエンジン搭載車もあり、並行輸入で日本に上陸した個体もあったというが、今回の販売台数には加味されていない。
以上、日本における歴代シビックの販売台数を並べてみたがいかがだろうか。いろいろな感想もあるだろうが、いまだ初代の記録した販売台数を超えることができていないのがシビックというモデルの歴史だ。
そして8代目からはミドルクラスへとポジションを変えているのも、振り返るとシビックのターニングポイントとなっている。
はたして、1.5リッターターボに加えて、ハイブリッドやタイプRを設定するという11代目シビックは、このランキングでどのあたりに位置することになるのだろうか。