マツダが弱点を克服してロータリーエンジンの普及に励んだ
もはやマツダのアイデンティティのひとつであるといっても過言ではないロータリーエンジン。
残念ながら現在はその流れは途絶えてしまっているが、マツダ自体もロータリーエンジンの開発は継続していると名言しており、EVのレンジエクステンダーとしてロータリーエンジンが搭載されたプロトタイプも存在している。
そこで今回は、そんなマツダのロータリーエンジンの歴史を振り返ってみることにしよう。
そもそもロータリーエンジン自体はマツダが開発したものではなく、ベースとなったのは1957年に当時の西ドイツを拠点としたNSU社とヴァンケル社が開発した「ヴァンケルエンジン」と呼ばれるもの。
NSU社もロータリーエンジンを搭載した「ヴァンケルスパイダー」や「Ro80」といった4輪車をリリースしていた。
しかし、エンジンシリンダー内部に発生するチャターマークと呼ばれる傷が付く現象を解決することができず、長期間の運用ができないという致命的な欠陥を抱えていた。
この問題を解決したメーカーこそがマツダであり、長きに渡ってロータリーエンジンを量産販売した唯一のメーカーとなっているというワケだ。