迫力と快音の調律が取れてる輸入車もオススメ!
3)マセラティ・ギブリ
3台目は、輸入車で「いい音の代名詞」と言えばフェラーリなのですが、ちょっと手が届かなすぎるのでもう少しだけ現実的なモデルで最高峰の音を聴かせてくれるのが、マセラティ・ギブリ。
パフォーマンスのすべての原点はモータースポーツにあると言い切るマセラティなんですが、ただ速いだけじゃなくていかに優美に、周囲を魅せるかにも相当なこだわりがあります。なので、580馬力、730N・mを誇るV8エンジンのサウンドはもう格別の美しさ。全身が痺れるような、芸術的なサウンドというのでしょうか。
それが「孤高のラグジュアリーセダン」と呼ばれる由縁です。世界的なオペラ歌手であったルチアーノ・パバロッティが生涯の愛車としてマセラティを愛し続けたというのも、この音に秘密があるのかもしれませんね。
4)ホンダ・シビック
4台目は、1.5リッターエンジンでは最もいい音を聴かせてくれるのではと思う、8月5日に発表されたばかりの新型ホンダ・シビック。
普通に走っている時にはボンネットやダッシュボード、インパネのインシュレーターなどでノイズが抑えられていて、基本的には静かなクルマなのですが、ただの静かなクルマで終わらせないのがホンダらしいところ。
吸気音をはじめとするエンジン音がチューニングされていて、スピード感とぴったりリニアなサウンドで盛り上げてくれるのです。勇ましすぎず、回転が高まった時の音も上質感があるので、とても心地よい気分にさせてくれます。
5)アルファロメオ・ジュリア
5台目は、ドイツのニュルブルクリンクサーキットで世界最速4ドアセダンのタイム(2016年)を叩き出した、アルファロメオ・ジュリア。とくに、モータースポーツシーンでの伝統の紋章、四葉のクローバーを受け継ぐクアドリフォリオの音は、強く美しく官能的です。
アルファロメオは以前、「ツインスパーク」というエンジンを作っており、その音がいいと大評判になったのですが、現在のこの2.9リッターV6ターボエンジンの音も100%アルファロメオ純血で、それに通じる魅力があるのです。しかも、ALFA DNAドライブモードシステムで4つの走行モードが切り替えられて、「Race」モードにするともう、戦闘態勢開始! とばかりに猛烈な雄叫びをあげるからびっくり。以前、大黒埠頭でエンジンをかけたら、その音に惹かれてギャラリーができてしまったほどでした。
車内にいる人だけでなく、周囲にもしっかり聴かせてくれるエンジン音というのが、アルファロメオらしいところ。ヒュンヒュンとダイナミックに吹け上がるエンジンといい、走るのが楽しくて仕方がないセダンです。
というわけで、今でもいい音を聴かせてくれるクルマたちをご紹介しました。世の中どんどんエコや快適性を意識するようになり、音がうるさいクルマは悪者になりがちですが、こうして人の心を震わせるエンジンサウンドは、どうか次世代まで生き残ってほしいと願うばかりです。