エクステリアには歴代のZへのオマージュが各所に刻まれる
エクステリアは、伝統的な後輪駆動のスポーツカーのデザインを踏襲し、ロングフードや低重心のリヤスタンスなど、初代モデル(S30型)をはじめとする歴代「Z」へのオマージュを込めたシルエットに仕上げられており、ノーズから四角いテールエンドに向かって流れるようなルーフラインや、テール部分がフロントフェンダーよりもわずかに低くなっていることなどが、フェアレディZならではの独特のサイドシルエットを生み出している。
LEDヘッドライトのデザインは、240ZG(S30型)を彷彿とさせる2つの半円がイメージされており、新型「Z」のアイデンティティと調和することを目指してデザインされている。また、リヤコンビネーションランプは、Z32型を彷彿とさせるデザインに最先端の技術を取り入れ、新たに3DシグネチャーLEDテールランプを採用して「Z」らしさを表現。
「Performance」グレードには、リヤの浮き上がりを抑えるスポイラーを採用し、フロントスポイラーには、GT-Rの開発で培ったノウハウが活かされている。
ボディカラーは、モノトーン3色と、新色のセイランブルーとイカズチイエローを含む2トーン6色(いずれもスーパーブラックルーフ)が用意されている。
インテリアだが、新型フェアレディZのセンターコンソールは3つのエリアに分かれており、インストルメントパネル上の3連メーター(ブースト計、ターボスピード計、電圧計)は、ドライバーが見やすい位置に配置される。
理想的なスポーツカーのコクピットとするため、日産ドライバーである松田次生選手等からもアドバイスを受け、12.3インチ・フルデジタルメーターディスプレイを一新し、エンジン回転計の針が真上を指すと同時に、シフトアップインジケーターが点滅してドライバーにシフトアップを促すなど、重要な情報を一度に表示できるように工夫されている。また、ドライバーの好みに合わせて表示を変更できる3つのモードも用意。走ることに特化した仕様となっているのがフェアレディZらしいポイントだろう。
新設計のシフトレバーは、マニュアル、オートマチックともに、握りやすさと快適性を追求し、深いスポークを採用したステアリングは、伝統的な美しさを損なうことなく、ドライバーが素早く操作できるようデザインされている。
シートは、GT-Rの開発で培ったノウハウを活かし、ホールド性とフィット感を向上。シートバックにスエードを多用することで、身体の横ブレを抑えて快適なドライブを実現するとともに、コーナリング時の身体の動きも抑制することを実現している。
インテリアカラーは、グラファイト、レッド、ブルーの3色を用意し、特別限定仕様車「Proto Spec」では、インストルメントパネルのステッチをはじめ、室内の随所に黄色のアクセントを施している。
注目の日本仕様だが、こちらは今冬の発表を予定。日本のスポーツカー市場がまた盛り上がることを期待したい。