7代目のフェアレディZはV6ツインターボで復活!
1969年に登場したS30型から続くフェアレディZは、世界中に多くのファンがいるスカイラインと並ぶ、日産のシンボル的存在だ。そんなフェアレディZが、7代目へと進化し、米国で2022年春の販売予定と発表された。詳細を見ていこう。
米国市場向けの新型「Z」には、「Sport」と「Performance」の2グレードと、240台の限定生産となる「Proto Spec」が用意されるとのこと。
両グレードともVR30DDTTエンジンが搭載され、6速MTか新開発の9速ATの選択が可能だ。また、限定生産となる「Proto Spec」には、専用の黄色いブレーキキャリパー(Zロゴ付)、ブロンズカラーのアルミホイール、黄色がアクセントの本革シートと、黄色のステッチをインテリアの随所に採用している。その名の通り、今年の春に発表されたプロトモデルのようなイメージだろう。
エンジンは、5代目フェアレディZ(Z32)以来となるV6ツインターボエンジンを採用する。新開発となるこのエンジンは、最高出力400馬力、最大トルク475N・m/5600rpmを発生させる。同時に、大排気量ターボでありがらもシャープでキレのいいレスポンスを実現しているという。
6速MTには、大トルクのVR30DDTTエンジンに対応するため、クラッチディスクとギヤトレインを強化し、新設計のシンクロナイザーシステムの採用やシフトプロファイルの変更により、ドライバーの意のままのスムーズなシフトチェンジができるように設計されているとのことだ。
また、注目の新開発9速ATは、幅広いギアレンジによりダイレクトで素早いレスポンスを可能とし、通勤や高速道路でのロングドライブに最適なスタンダードモードと、ポテンシャルを最大限に引き出すスポーツモードを選択可能。スポーツモードは、より速い加速制御に加え、ステアリングやVDCに専用制御を採用することで、ワインディングロードをキビキビと駆け抜けるのに最適なセッティングになっている。
なお、新型フェアレディZには、日産の後輪駆動車として初めてクラッチ操作でエンジン回転数を保持し、停止状態からの加速性能のポテンシャルを最大限発揮するアドバンストローンチアシストコントロールシステムを搭載している(AT全車、MT車は「Performance」グレードのみ)。
高速走行時やコーナリング時にレスポンスの高いハンドリング性能を実現するため、ボディ剛性を向上し、ラックアシストタイプEPSやワイドフロントタイヤなどを採用することで、コーナリング性能を最大13%向上している点も見逃せない。スポーツカーとして、かなり高い次元を目指して開発されている。
前後のダンパーには、新設計の大径モノチューブダンパーを採用。減衰力を現行モデルより約20%低減させることで路面突起乗り越し時のショックを低減し、モノチューブ式の強みである高応答性を活かすことで路面追従性を向上させ、高い操縦安定性を実現する。アルミ製ダブルウィッシュボーン式フロントサスペンションは、キャスター角を増やすなどしてジオメトリーを変更し、直進安定性も先代より向上している。