世界最古のコーチビルダーが手掛ける逸品 4)アストンマーティン Q by ASTON MARTIN & AMR アストンマーティン も、この部分には力を入れている。ひとつは”Q by ASTON MARTIN”。ピクニック・セットのような微笑ましいアイテムの用意からワンオフモデルの製作まで、顧客の要望にきっちりと応えるビスポーク部門だ。ときには車体のデザインやマテリアル、パフォーマンスに関連する部分にまで手を入れて特別な1台を作り上げていく。
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またその一環として、Qが提案する少量生産の限定モデルも製作する。2018年に14台限定で販売されたV12ヴァンテージV600や2020年に88台限定で登場したV12スピードスター、2020年に100台限定でデビューした小技の効き具合がマニアをニヤリとさせるヴァンテージ007エディションなど、限定車には魅力的なモデルが多い。
そしてもうひとつはAMRの存在。AMR=アストンマーティン・レーシングであり、GTレースを戦うマシンを開発してる関連会社である。
アストンマーティン ヴァンテージGT3 画像はこちら
そのレース活動から得た知見を活かしたハイパフォーマンス版のラピードとシリーズのフラッグシップであり高性能モデルであるDB11 AMRが2018年に、マニュアルトランスミッションと機械式LSDと95kgの軽量化を武器に操る楽しさを高めたヴァンテージAMRが2019年に、それぞれ発表されている。
ベントレー マリナー 画像はこちら
5) ベントレー マリナー ベントレー には、第1次世界大戦以前から馬車や自動車のボディ製造を行い、ベントレーのボディワークも担い、1959年からベントレーの一部門となった世界最古のコーチビルダー、マリナーがある。
2020年に12台限定で発売されたコンチネンタルGTベースの2シーター、”マリナー・バカラル”のような完全なコーチビルド作の開発、プロダクションモデルの魅力をさらに引き上げる特別仕立てを施したリミテッドエディションの製作、またはスタンダードでは物足りないユーザーのためのオプションの用意などを行っている。
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そのラグジュアリーにして洗練されたディテールの数々は、ベントレーを愛するユーザー達の心をたっぷりと満たすもの。マリナーの名前は当然ながら支持が高い。
──と、ざっと駆け足で紹介してきたが、世界の自動車メーカーの中には特殊部隊を備えているところがまだまだある。その辺りははまたあらためて、別の機会に。