車検では馴染みのない部分もチェックされている
一般的な乗用車であれば、新車時が3年、それ以降は2年ごとに受けなければならない車検。車検時にかかる税金と整備費用でまとまった金額が飛んでいくため、憂鬱に思っている人も多いかもしれない。
当然、車検時はその車両が国の定めた基準に適合しているかどうかが検査されるわけだが、意外と普段馴染みのない部分もチェックされている。そこで今回は、そんな車検時にチェックされる部分でも意外と知られていない用語をピックアップしてご紹介しよう。
1)サイドスリップ
サイドスリップとは、ステアリングをまっすぐに保持した状態で直進した場合、どれだけ横にずれるかを示す値。クルマの4つのタイヤはすべて進行方向にまっすぐ取り付けられていると思いがちだが、じつは直進安定性やハンドリングなどを考慮して微妙に角度が付けられていることが多い。
通常はそれでもしっかりまっすぐ進むように調整されているのだが、過去に事故を起こしていたり、経年劣化でサスペンションまわりのゴム類などが変形しているとこの値がズレてしまうことがある。
また、ローダウンやリフトアップなどをしている場合も純正状態とは異なるバランスとなっていて、サイドスリップが狂っていることも珍しくないのだ。
当然、まっすぐ走らないクルマは危険なので、車検ごとにチェックされるというワケだ。なお基準は1メートル走行したときのずれ幅が5mmを超えるとNGとなる。