好みで使えばいいが効果や作業性は大きく異なる
ボディに塗り込んでツヤを出したり、保護したりするのはすべてワックスと呼んでしまっていることも多いが、厳密に言うと、ワックスはただ塗装面に付着するだけなのに対して、コーティングはイオンなどの力で化学的に吸着するものでまったくの別物だ。どっちがいい悪いということはなく、好みで選んで使えばいいが、今回はワックスの代表格である固形とDIY用のコーティング剤を比較して、そのメリット・デメリットを6番勝負で整理してみた。
1)ツヤ
終わったときの満足感にも直結するだけに、なにはなくともツヤだ。基本的な傾向としては、ワックスは自然な輝きで濡れたようなツヤと形容されることも。一方、コーティングは主流のガラス系を中心にして、クリアなツヤが特徴になる。自然というよりも、少々人工的と言ってもいいかもしれない。固形の場合、よく聞く天然高級素材のカルナバロウを配合したものはさらにしっとりした深みのあるツヤを楽しむことができる。
2)耐久性
洗車が趣味であればいいが、基本的にはしょっちゅうかけるのは手間だ。この点ではコーティングのほうが圧倒的だろう。ワックスは塗装に付いているだけなので落ちやすく、1カ月から長くても2カ月程度。コーティングはDIY用でも半年から1年ぐらいはもつ。
3)作業性
塗り込んで拭き上げるというのは製品で違いがあることもあるが、基本的には同じ。厳密に言うとコーティングのほうが定着させるために、乾燥させねばならず、そうなると拭き上げが大変だったりした。一方、ワックスはボディパネル一枚ずつ、塗っては拭き上げを繰り返すとはいえ、ラクではあった。しかし、最近のコーティングは洗車後の濡れたボディに吹きかけて、そのまま水分と一緒に拭き取れば完了というものが主流になっていて、ワックスとは比べ物にならないくらい作業はラクになった。