日本は海外と比べて有効期限が短い
運転免許証の有効期間について、ゴールド免許は5年で、その他は3年となっている。海外の例を見れば、ドイツでは永年にわたって一度運転免許証を取得すれば、期限なく使うことができた。現在は15年の期限が設けられ、更新の必要が出ているが、それでも日本に比べはるかに長い。英国やイタリアは10年だ。米国は、州によって制度に違いがあるが、概ね5年が期限のようだ。いずれの地域も日本のゴールド免許と同等以上の長さがあり、違反の有無での差はない。
ドイツの更新費用は約3300~5200円で、英国では約3300円である。イタリアは約100ユーロというから1万3000円ほどかかり、やや高い。米国も約3000~5000円といったところだ。日本も1回につき3000~3850円(違反がある場合)なので、更新の金額はほぼ同等だ。しかし、運転免許証の有効期限が短い分、その数倍の費用を支払っていることになる。
手続きの仕方は、多くがインターネットによる申請か、郵送か、事務所へ行ってという選択肢があり、事務手続きには一度事務所へ出向かなければならない。
米国では更新に際して、筆記試験や実技試験がある場合もあるようだが、全員ではなく、視力の衰えなどこれまでと変わった点があればという個別の条件のようだ。そして講習のような手間は、ほとんど海外ではない。
そもそも講習は何のためにあるのか。交通法規の変更や、事故実態を知る必要があるというなら、3~5年に一度で足りるのか。講習を継続するなら、すべての運転免許保有者がオンラインで随時確認できることが本筋だろう。
ゴールド免許となって私は5年の期限を体験した。それなりに満足感がある。一方、3年はあまりに短い。欧米での、運転は一つの権利という意識は、日本より高い気がする。また違反の有無で有効期限に差をつけるのは、権利である以上、一種の差別というほかない。少なくとも、重大な交通事故でなければ、反則金などで償いを済ませていることを考慮し、有効期間は基本的に同一で、5年以上にすべきと考える。