ミニらしさを失わないモデルチェンジで世代がわかりづらい
おそらく路上で見かけても、オーナーかよほどのマニアでない限り、素人目には歴代モデルの見分けがもっともつきにくくて、すれ違う度にもやもやする車種ではないだろうか? それがミニだ。
ミニはミニだと思うからややこしくなるので、BMWのFFモノだと考えればいい。とか思っていたらここ数年来、1シリーズまでミニと同じFF方式のULKプラットフォームに取り込まれ、2シリーズのアクティブツアラーやX2とも共有プラットフォーム化が進んだ。それだけロールス・ロイスを頂点とするBMWグループ内で、ミニはエントリークラスの基幹モデルとなっているのだ。
今でこそ「ミニ」と、馴れ馴れしくルーズに呼ばれているが、初代R50系が21世紀の始まりとほぼ同時にデビューした頃は、頑なに「MINI」あるいは「ニューミニ」を名のっていた。この新世代ファーストモデルでは、ボディ・バリエーションはまだ3ドア・ハッチバックとコンバーチブルのみ。
世代ごとの識別ポイントとなるのはフロントグリルで、この頃はカマボコ型の最上部と、フロントバンパー内に横一文字に開けられたスリットという、上下2要素の穴でグリルが構成されている。
しかもクロームモールの外枠は下すぼみで、オリジナル・ミニでいうマーク2以降の六角形グリルを踏襲している。いずれパッと見にはアンダースポイラー側のエアスクープと合わせて、縦に3つの穴がカウントできるのだ。