今年は倍率10倍のシークレットイベントとして開催
毎年7月4日は、フィアットのファンやイタリア車好きにとってはちょっと特別な日。1957年のこの日、後にイタリアの国民車と呼ばれることになる歴史的な名車、ヌォーヴァ500こと2代目フィアット500が発表された日だからだ。
今も世界中で好調な売れ行きを見せている現行フィアット500も、それにちなんで2007年のこの日、盛大なイベントともに発表されている。7月4日はチンクエチェントのバースディなのだ。
そんなところからFCAジャパンでは、毎年この時期に公式的なバースディ・イベント、『フィアット・ピクニック』を開催している。全国のフィアット・オーナー達が楽しみにしている、年に一度の盛大なイベントだ。
今年はちょうど日曜日だったこともあって、まさに7月4日その日の開催となった。が、日本はいまだ出口の見えないパンデミックとの戦いの真っ最中。感染症拡大防止対策のため、10倍の倍率をクリアできたオーナーさん以外には開催場所を知らせない、ある種のシークレット・イベントとして行われた。
開催場所は、新潟県燕市の市役所駐車場。フィアットが燕市とコラボレーションし、地元の農家の方々などの協力で制作している“田んぼアート”に隣接した特設会場だった。春先に植えた苗がちょうど色づきはじめたタイミング。田んぼアートをフィアット・オーナーに見て楽しんでもらおう、ということだろう。
この田んぼアートは、FCAジャパンのマーケティング本部長、ティツィアナ・アランプレセさんが旗振り役となってフィアットが2014年から取り組んでいる『フィアット×メイド・イン・ジャパン・プロジェクト』の取り組みのひとつ、アグリ・アート・プロジェクトの一環。「農業体験を通じて環境意識の向上を図るとともに、サステナブルな未来に思いを込めて”食・文化・アート・デザイン”の融合を実現させよう」というものだ。
カラフルな苗を植え分けることで、これから日本に導入されるチンクエチェントのBEVをメインに、富士山と東京タワーと鳥居で日本を、ローマのコロッセオとピサの斜塔でイタリアを表現し、両国の結びつきを示した図柄を形成。それはお見事! のひと言。8月下旬頃までは誰もが無料で観覧することができるそうで、またフィアット×メイド・イン・ジャパン・プロジェクトの公式サイトでは田植えから完成までの様子を動画で観ることができるので、御覧いただけけるといいな、と思う。