フェラーリは付かず「FF」が正式! 最高出力を入れた! 複雑化したイマドキのフェラーリの車名を解説 (3/4ページ)

登録商標の問題で本国名と日本名が異なるモデルが登場

599

 2006年発表の「599」は、やや複雑な事情のある車名だ、なぜなら599は日本独自のネーミングで、正式には「599 GTB フィオラノ」が正式な車名であったからだ。商標登録などの問題で、日本では599と短い車名を掲げることを余儀なくされたのだった。

 参考までにフィオラノとは、フェラーリが所有するサーキットの名称である。599の数字は、搭載されるV型12気筒エンジンが、スペチアーレの「エンツォ・フェラーリ」のそれをベースとする5999cc仕様であることが由来とされる。

599 GTO

 また、この599では、「GTO」やオープン仕様の「アペルタ」も限定生産されている。

F12 ベルリネッタ

 2013年誕生の「F12 ベルリネッタ」まさにその名前が物語るとおり。Fとはフェラーリの頭文字で、12はエンジン気筒数。ただしフェラーリによれば、ベルリネッタはサブネームではなく、F12 ベルリネッタがあくまでもひとつの車名であるということだ。

812 スーパーファスト

 2018年にデビューした12気筒ベルリネッタには、懐かしいスーパーファストのサブネームが復活している。「812」は800馬力の12気筒を意味している。「812 スーパーファスト」で最高出力の800馬力を最初に掲げているという新たな法則ができた。これはカスタマーにとっても誇らしいことだろう。

GTC4 ルッソ

 フェラーリの12気筒モデルとして忘れてはならないのは、いわゆる4シーターモデルだが、その中でも印象に残るのは「GTC4 ルッソ」と「FF」だろうか。

 前者のルッソは250 GT時代に使用された豪華版に掲げられたサブネーム、その意味はもちろん高級や豪華というもの。

FF

 一方のFFはフェラーリ・フォーの意味で、これで車名は完結するので、フェラーリFFといった使い方は正式には誤りとなる。FFはFFのままでよいのだ。


山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ
趣味
突然思いついて出かける「乗り鉄」
好きな有名人
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