86&BRZにeK&ルークス! 姉妹車・OEM車の「リセールバリュー」に差は出るのか? (2/2ページ)

インターネットによる検索のしやすさも売却額に影響

 日産ルークスと三菱eKクロススペースはどうか、この点も買取店に尋ねた。「先代型では、日産のブランド力によって、デイズルークスがeKスペースよりも有利だった。しかし今のeKクロススペースは、フロントマスクがSUV風のデザインに変わり、日産デイズ・ルークス(ハイウェイスター)とは異なるカッコ良さを身に付けた。そのためにeKクロススペースが、先代型よりも好条件で売却できるようになっている。eKクロススペースの不利は解消されたといえるだろう」。

 このほか今はインターネットによる検索のしやすさも売却額に影響する。たとえばSUVの軽自動車を中古車で買いたい時に「スズキ・ハスラー」と検索するユーザーは多いが、姉妹車の「マツダ・フレアクロスオーバー」を探すことは少ない。マツダの販売店に売却する場合を除くと、ハスラーに比べてフレアクロスオーバーの売却額は下がる。つまり売却額を決める要素として、クルマの知名度も大切だ。

 その意味で車種の廃止は、希少性が生じる限られたスポーツカーなどを除くと、売却額ではマイナスに作用する。マークX、ティーダ、キューブなど、時間が経過すると車名が忘れられ、中古車を検索するユーザーも減るからだ。


渡辺陽一郎 WATANABE YOICHIRO

カーライフ・ジャーナリスト/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ポロ(2010年式)
趣味
13歳まで住んでいた関内駅近くの4階建てアパートでロケが行われた映画を集めること(夜霧よ今夜も有難う、霧笛が俺を呼んでいるなど)
好きな有名人
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