世界最大級のカーボンホイールが登場
ベントレーの特装車部門であり、また世界最古と言われるコーチビルダーでもある「マリナー」が、ベントレー・ベンテイガ用にカーボンホイールを開発した。生産されているカーボンホイールの中で最大のサイズだという。
ベンテイガ用カーボンホイールは、同車種のアルミニウムと比較してホイール1個あたりバネ下質量で6kgの軽量化を実現しており、イタリアの大手複合材メーカーBucci Composites S.p.A (ブッチ コンポジット社)と共同開発したアイテムでもある。開発期間はおよそ5年だ。
また、このカーボンホイールは、非常に厳しいとされるTÜV(Technischer Überwachungsverei:技術検査協会)の基準を満たしており、すべてのテストに合格した史上初のカーボンホイールとなっているのも特徴だ。リムは、二軸応力試験、くぼみや石畳を模した半径方向および横方向の衝撃試験、タイヤの過圧、許容範囲を超える過大なトルク試験など、TÜVの新基準に基づき、非金属製ホイールとしてはもっとも厳しい試験を受けて合格している。
通常のアルミホイールでは、亀裂が入ったり粉々になったりするような激しい衝撃を受けると、タイヤは爆発をするように崩壊するが、カーボンファイバー製のリムは、インテリジェントな繊維の織り方により、ゆっくりとタイヤを収縮させることができ、クルマを制御しながら安全に停止させることができるという、バネ下軽量以外にも安全面でのメリットもある。ホイールの軽量化によってブレーキ性能の向上やリムの歪みを抑えることによって、タイヤの接地面も最適化されるなどなどメリットは多岐にわたる。
なお、ニュルブルクリンクでの走行テストも完了してるというお墨付きだ。
注文は2021年末から開始する予定とのこと。