「クルーズコントロールのせい」という説は考えにくい
そして今、原因のひとつと言われているのがアダプティブ・クルーズ・コントロールと呼ばれる、ACC機能だ。速度と車間距離を設定しておくと、高速道路では自動で調整してくれるというものだが、これが作動していると勝手にブレーキランプが点いて、車間距離を調整するときに連灯になるのではという説だ。
一時、トラックやバスの排気ブレーキでも同様の問題が発生したことがあった。排気ブレーキとは、アクセルを戻したときにエンジンブレーキの効きをよくするための装置で、けっこうスピードが落ちることからブレーキランプが点灯するようになっていた。下り坂などではやたらとブレーキランプが点くので、あおり運転と勘違いされてトラブルが発生したほどだ。ちなみに最近はこれを踏まえ、あまり点かないようになっている。
ACC原因説はこのイメージにも依拠しているのだろうが、そもそものACC使用時の点灯条件は、人間が操作しているときと同じで、アクセルを戻すだけでは点灯せず、ブレーキをかけて強い減速をするときだけ点灯するようになっている。
強いて言うなら、そのさらに先の前走車がメリハリのない運転をしていて、それに合わさざるを得ないため、ACCがブレーキをかけている可能性もある。ただ、極端な場合を除いて、車間距離を広く設定していればそうはならないだろう。
結局のところ、パカパカとやたらとブレーキランプが点滅するのは、運転があまりうまくないドライバーというのが、今も昔も変わらない理由だろう。さすがに日進月歩で進化するACCともなると、そういったドライバーよりも運転は上手いということだ。