速度や天候などにより作動しないシチュエーションも
2021年から新たに生産される自動車に搭載義務化がはじまったAEB(衝突被害軽減ブレーキ)。
事故類型別の交通事故発生件数は、追突事故が一番多いといわれているが(平成30年 14万9,561件, 構成率34.7%)、その追突事故がAEBの搭載車両が増えるとともに、顕著に減少してきていることからも、AEBの事故低減効果は証明されている(自賠責保険の追突事故の支払額 2016→2017年は-4.2%。2017→2018年は-5.6%)。
このように非常に有効なAEBだが、AEBは決して万能ではなく、AEBに対する過信によると思われる事案が2018年には101件も起きていて、国土交通省も衝突被害軽減ブレーキが、走行中の周囲の環境や路面の状態等によっては、障害物の認知や 衝突の回避ができない場合があることを啓発するためのビデオを作成し、ホームページで公開している。
(https://www.youtube.com/watch?v=mGh_-mTD6G4)
ではどういうシチュエーションだと、衝突被害軽減ブレーキが作動しないことがあるのか。
・ メーカーが定める作動速度を超える場合(規定の速度より低速で走行する場合も)
・ 暗闇、逆光等のためカメラにより対象物を認知できない場合
・ 人や自転車の急な飛び出し、クルマの急な割り込み
・ 雨・雪・霧などの悪天候
・ 運転者がアクセルペダルを強く踏み込んだ場合
・急な下り坂を走行等