タイヤの空気圧は「ピッタリ」じゃなきゃダメ? 「高い」「低い」起こることと「あえて」変えたほうがいい場合 (2/2ページ)

0~+20kPaの範囲内で調整・管理することが推奨されている

 実際、正常な乗用車タイヤでも、「自然空気漏れ」により、1カ月で約5~10%も空気圧が低下するのは普通なので、タイヤメーカーでは車両指定空気圧を基準に、0~+20kPaの範囲内で調整・管理することを推奨しているほどだ(上限は+10%程度)。

 細かくいえば、荷物を満載したりして荷重が増えたときや、高速道路を長距離走るときなどは、普段よりも10~20kPaほど高めるといい。

 では、空気圧を下げた方がいい場合はあるのか?

 前述のとおり、本来は「車両指定空気圧」が下限なので、わざわざ空気圧を下げる必要性はほとんどないが、タイヤの空気圧は外気温が10℃高くなると10kPa上昇し、気温が10℃下がると空気圧も10kPa下がるので、真夏は熱の影響で「車両指定空気圧」よりも高めになっている場合があり、そうした場合に「車両指定空気圧」まで下げるのはOK。
※空気圧点検・調整はタイヤが冷えている時におこなうこと

 あとは悪路でスタックした場合は、空気圧を指定値の半分ぐらいまで抜いて、タイヤの接地性を増やして脱出するという裏技もあるが、これは緊急回避テクニック。

 いずれにせよ、走行距離の多い少ない、あるいはタイヤの摩耗具合に関わらず、最低でも1カ月に1度、エアゲージを使って空気圧の点検・調整をするのは、ドライバーの義務だと心得ておこう。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

愛車
日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
趣味
-
好きな有名人
-

新着情報