リッター100馬力の「36馬力」エンジンを搭載!
そんなとき1967年にホンダがリリースしたN360は、バイク譲りの4ストロークエンジンを搭載し、他社が20馬力程度の出力だったところ、31馬力という圧倒的な高性能を売りにしていたのである。
そこでスバルはソレックスのツインキャブレターを装着し、36馬力を発生させるエンジンを搭載したヤングSSを投入したというワケだ。
高出力のエンジンのほか、ストライプ入りのボンネットやヘッドライトカバーに加え、黒を基調としたスポーティな内装にはバケットタイプのフロントシートと8000回転まで刻まれたタコメーターも標準装備。
さらにエンジンはベース車と同じ25馬力仕様だが、外観をヤングSS仕様とした「ヤングS」もラインアップし、若年層を取り込もうとしたのである。
しかし、如何せん基本設計の古いスバル360は他メーカーの新型車に太刀打ちすることが難しくなり、1969年には後継車種のR-2へとバトンタッチ。しばらくは併売されていたものの、1970年5月には生産を終了し、一世代を築いたスバル360は終焉を迎えることとなったのだった。