メーカーや車種で残価設定率が大きく異なる
残価設定ローンとは、契約年数が終了した時点での車両残存価値をあらかじめ定め、その金額を車両価格から差し引いた残りを分割払いで支払う購入方式だ。したがって、前提となるのは3年あるいは5~7年といった支払期間終了後に、そのクルマがどれほどの価値を保持し続けていられるかに掛かっている。その設定の仕方次第で、メーカーや車種によって残存価値の値段が違ってくる。
予想を大きく下まわれば、販売会社が損をする。逆に予想を上まわれば、消費者が支払い過ぎとなる仕組みだ。しかしそれは契約であって、損得の結果は、契約終了時になってみないとわからない。
販売店にしてみれば、残価をより高く設定すれば、月々の顧客の支払額を少なく抑えることができ、消費者にとって利点になるだけでなく、消費者の気を引くうえで競合他社に差をつけられ、販売台数の増加に寄与することになる。
そのためには、まず新車時の商品価値が高いことが重要だが、なおかつ、契約終了後の残存価値を高く残すには顧客から車両を引き取り中古車となったときにも魅力を失いにくい外観や内装、あるいは装備、そして性能が保持されることが大切だ。