一見デタラメな文字の羅列のようだが明確なルールがある
日本メーカーの場合、一部に例外はあるが、レクサスとマツダを除く全社が、車名にカタカナの造語(でない場合もあるが)を使用しているが、メルセデス・ベンツとBMW、アウディのドイツプレミアム御三家は、「Sクラス」や「X7」、「A8」のように、アルファベットや数字を記号として用いた車名を基本的に採用している。そしてその名付けには一定のルールが存在している。ここでは各メーカーのネーミングルールを解説する。
1)メルセデス・ベンツ
メルセデス・ベンツの場合、セダン/ワゴン/クーペ/カブリオレ系モデルの車名は、小さい方から「A」、「B」、「C」、「E」、「S」に「クラス」が付く。GクラスとVクラスもこのタイプだ。
しかしアルファベットが2文字以上になると「クラス」は付かない。「SL」や「CLS」、「GLE」、「EQC」などがこれに当たる。メルセデスAMG GTも同様だ。
また、SUVは頭に「GL」が、BEV(バッテリーEV)は「EQ」が付き、3文字目のアルファベットは車両クラスを意味する。
アルファベットに続く数字は、かつては排気量を示していたが、現在はダウンサイジングターボが一般的になったため、「E200のエンジンは1.5リッターターボ」のように数字と排気量が合わない状況となっている。今は「自然吸気エンジンだったら○リッターとイメージできる数字」くらいに考えておけばいい。
数字の後ろに続く小文字のアルファベットは、「e」がプラグインハイブリッド車、「d」はディーゼルエンジン搭載車、「de」はディーゼル・プラグインハイブリッド車である事を意味している。
この他にも「Long」はロングホイールベース車で、「4MATIC」は4WD車、「4MATIC+」は可変トルク配分機能を備えた4WD車のモデルに付けられる。