ラリーという戦場で争ったスバルと三菱の特殊部隊
3)スバル STI
スバルとともにある”STI”ことスバル・テクニカ・インターナショナルも、世界にその名が通った存在だ。それは主として1990年代のレガシィやインプレッサによる世界ラリー選手権での長きに渡る大活躍がもたらしたといえるもので、ラリー・マシンを彷彿とさせる“STIバージョン”という台数限定の歴代コンプリートカーも、発売即完売のような人気の高さを見せた。
現在ではBRZでGTレースを戦いながら、スバルの高性能スポーツモデルの開発も担い、ファン達のためのパフォーマンスパーツも手掛けている。
4)三菱自動車 ラリーアート
STIと並んでラリーで大活躍をした、三菱自動車の”ラリーアート”も忘れてはいけないだろう。
1983年にヨーロッパで設立され、翌年には日本国内にも設立。パジェロによるダカール・ラリーの25年以上にもわたる華々しい戦績、世界ラリー選手権のグループBカテゴリー参戦を目指したスタリオン4WDの開発、グループA時代のスタリオンやN1耐久レースのGTOの活躍、1990年代から2000年代のランサー・エボリューションの世界ラリー選手権での大活躍などなど。三菱のモータースポーツ活動を長年にわたって支えてきた存在だ。
もちろんユーザーへのスポーツパーツ供給も行っていたし、三菱のプロダクションモデルのスポーツグレードには”ラリーアート”の名を冠したモデルがいくつもあった。
そして2010年に三菱の業績悪化の影響を受けてパーツ販売を除くすべての業務が停止、ファン達を悲しませることになった。ところが今年の5月、11年ぶりのブランドの復活がアナウンスされた。具体的な活動計画は発表されていないが、クルマ好きとしては楽しみにしながら動きを待ちたいところだ。