シートベルトは体に密着していないと十分な効果を発揮しない
自動車社会というのは時代とともに成熟していくもので、クルマのそのものの進化だけでなく、安全や交通ルール、マナーなど人々の意識も変わっていくものとされている。実際、よくなっていることを実感することは多い。
それゆえ、悪いことが目に付くのも事実で、脱法的なものが売られているのが気になったりする。たとえば、シートベルトクリップ。さらにはシートベルトをしていないときになってしまう警告音を消すためのバックルに刺す板状のグッズなどもある。
慣れてしまえばそれほどではないが、確かにシートベルトは煩わしいこともある。ただ、安全性と煩わしさを考慮した場合に、安全性を優先するのが成熟した社会なわけで、とりあえず外からしているように見えればいいというのは大いに考えもの。もちろんシートベルト非装着の警告が出ないようにするのも同様だ。
駐車しているクルマの車内をふと見ると、シートベルトがダランとしているのを見ることもあったりする。これがシートベルトクリップを装着している場合の特徴だが、明らかに見た目からしておかしい。そもそもシートベルトをして、万が一の事故の衝撃から身を守るのは自分のためだ。
エアバッグは今さら言うまでもないだろうが、あくまでもシートベルトに対する補助器具であり、ベルトがしっかりと体に密着していないと衝突した際に身体がぶれたり、すり抜けて衝撃をまともに受ける可能性も高まって、非常に危険だ。
シートベルトクリップなどのパッケージには、一応、圧迫を和らげるために付けるもので妊婦用と注意書きがあったりするが、なにか違和感があるのは事実。よく見かける、どう見ても健常者が付けている車椅子マークしかりだ。
その昔よくあった、街の量販店で大量かつ普通に売っているのに、レース専用とか公道使用不可といった表示がされていると似たものを感じるのは思い過ごしだろうか。