数々の「恋愛」を演出した立役者! かつてカップルに愛されまくったデートカー5選 (1/2ページ)

ドライブデートは若者のステータス!

 若い男女がドライブデートをする時には、今でこそレンタカーやカーシェアでもまったく問題ないですが、昔は違いました。女性たちの最大の興味は、「彼がどんなクルマで迎えに来るか」。もちろん、クルマを持っていない男性なんて”アウトオブ眼中”(←これもすでに死語)です。

 なかでも「デートカー」と呼ばれて人気を誇ったのが、1980年代後半から1990年代初頭にかけて登場した2ドアクーペモデルたちでした。オヤジ御用達のセダンでもなく、やる気満々のスポーツカーでもないスペシャリティなクーペは、若い男性たちが女性を口説くためのマストアイテムともなり、乗っているだけでモテたという数々の逸話も残っているほどです。

 今回はそんな、デートカー御三家とも言える歴史的な3台+αをご紹介します。

1)ホンダ・プレリュード(3代目)

 まずは、元祖デートカーとされているのが、1987年に登場した3代目となるホンダ・プレリュード。低くワイドなノーズに、リトラクタブルヘッドライトを備え、ブレイクした2代目をさらに磨き上げたスタイリッシュなデザインが魅力的な4シータークーペでした。

 見た目だけでなく中身も、量産車では世界初となった4WS機構を搭載するなど、F1黄金期でHonda旋風を巻き起こしていたホンダらしい、アグレッシブな走りも男性たちを虜にしていたのです。

 でもデートカーとして隠れた人気となった理由は、助手席のリクライニングレバーが運転席側についていたから、という都市伝説も。デート終盤に2人がいいムードになってきたら……。その先はご想像にお任せしますが、とにかくプレリュードはデートカーとして不動の人気を誇っていたモデルです。

2)日産シルビア(S13)

 2台目は、今ではドリフト車のイメージが強いあのクルマ。1988年に登場するやいなや、プレリュードと肩を並べる人気デートカーにのし上がった、5代目ニッサン・シルビア(S13)です。スケルトンなグリルや淡く美しいボディカラーなど、プレリュードとはまた違ったオシャレさをまとった流麗なクーペスタイルで、コンバーチブルタイプも設定されるなど、男性だけでなく女性からも支持されたのが特徴です。

走りでは、FRレイアウトのネガな一面を改善するため、リヤサスペンションにマルチリンク式を採用。ターボモデルの「K’s」にはオプションで4輪操舵システムのHICAS IIが用意されるなど、安定性が高くしなやかな乗り味を実現していたのでした。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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