レクサス初のPHEVはなにが魅力なのか?
レクサスの次世代モデルの幕開け第一弾となるのが、今秋発売予定の、2代目となる新型NXだ。カーボンニュートラル社会の実現に向けて、レクサスの電動車を普及させる1台として、レクサス初のPHEVを設定しているのも大きなニュースである。
そんなレクサスNXはプレミアム・アーバン・スポーツギアを謳う都会派コンパクトSUV として2014年にレクサスラインアップに加わり、世界90か国の地域で販売され、レクサスブランドの販売台数の約4分の1を占める売れ筋モデル。日本仕様は2リッター直4ターボ、238馬力、35.7kg-mを誇る NX300、および2.5リッター直4+モーター、エンジン152馬力、21.0kg-m、モーター68馬力、14.2kg-mを発生するNX300h(AWDのデータ)をラインアップ。ボディサイズは全長4640×全幅1845×全高1645mm、ホイールベース2660mmという、レクサスのSUVラインアップのなかでもコンパクトな部類に入る、日本の路上でも比較的扱いやすいボディサイズが魅力のひとつ。
新型NXは最新のRAV4やハリアーが用いる、定評あるGA-Kプラットフォームを採用。つまり、RAV4にPHEVモデルがあり、GA-Kプラットフォームの開発段階からNXへの展開を予定していたことから、NXのPHEV化はある意味、必然と言っていいだろう。ただし、単純にトヨタRAV4 PHVのレクサス版ではない。12V補器バッテリーの位置はデザインを優先するために位置を変更しているというし、タイヤもRAV4やハリアーに設定のない20インチのExtended MobilityTire(EMT)を履く前提で、プラットフォームや足まわりを専用設計しているのだ(先代は18インチ)。合わせて、全幅は先代より20mm拡大。スピンドルグリルの迫力を増したスタイリングはどこから見てもNXだが、一段とドシリとした、迫力あるスタンスが取られている。
パワートレインは2.5リッターNAのNX250、2.4リッターターボのNX350、おなじみの2.5リッター+モーターのNX350h、そして大注目のRAV4 PHVのシステムをベースにした2.5リッターのPHEV、NX450h+が揃う。駆動方式、AWD方式違いでは全6種類のパワートインとなる。
足まわりはフロント:マクファーソンストラット、リヤ:ダブルウイッシュボーンの形式こそ変わってはいないが、新開発のダンパーを採用。F SPORTには最新のAVS(アダプティブ・バリアブル・サスペンション)が標準装備される。
そして、PHEVの追加に加え、新型NXがこだわっているのがAWDシステム。駆動力コントロールを徹底的に磨き上げたというから、AWDがもたらすダイナミクス性能にも期待大である。