トヨタグループとしてダイハツと日野も含む
トヨタは世界最強の自動車メーカーなのか?
自動車メーカーの強さを証明する方法はいくつか考えられる。たとえば、最新の技術を量産する力、または内外装デザインの創造力、はたまた資産の大きさなどいろいろあれど……。一般的には、自動車メーカーの企業としての強さについては、製造台数・販売台数が最重要視される。つまり、規模の大きさが大切なのだ。
四半期決算でも、本決算でも、株主やメディアがもっとも気にするのは前年同期比における製造・販売台数の増減である。クルマというハードウエアを製造する自動車メーカーにとって、どれだけ多く製造し、それらをどれだけ多く販売店に対して卸売り販売したかが、企業としての強さのバロメーターになっているのが実情である。
直近の2020年度は、春から秋にかけて新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、自動車メーカー各社の製造台数実績はグローバルで大きく落ち込んだ。工場の稼働停止や、販売店の休止、さらに消費者の買い控えなどが響いたためだ。
有事という極めて厳しい社会状況のなか、2020年販売台数トップに立ったのは952万8438台のトヨタだった。トヨタといっても、トヨタグループとしてダイハツと日野も含んだ形だ。
続く2位はドイツのフォルクスワーゲングループ(VW、アウディ、ポルシェ等)で、930万5400台。トヨタとの差は22万3038台だった。
この差を極僅かと見るか、またはそれなりに大きいと見るべきなのか?