この記事をまとめると
■世間ではセダンが衰退したのはSUVなどへのシフトが理由と考えられている
■だが世界の流れをみるとシッカリとセダンがラインアップされている国は多い
■筆者は日本のセダン衰退は5ナンバーサイズのセダンが減ったことも理由だと論じている
国内ではカローラ・アクシオが唯一の5ナンバーセダン
先日某ディーラーでセールスマンと話をしていると、「最近はSUVのなかでもコンパクトSUVがよく売れていて、お客様からのお問い合わせも多いのですが、個人的には5ナンバーサイズのコンパクトセダンをラインアップして欲しいですね」と話してくれた。
日本国内ではトヨタが、いまでもカローラ・アクシオセダンをラインアップしており、これが唯一の5ナンバーサイズセダン。サイズにこだわらなくても国内で見かける数は少なめだが、セダンの新車といえば、トヨタ・クラウン、同カローラセダン(3ナンバーの方)ばかり。
ただ、まるでセダンが“絶滅危惧種”のようになっているのは日本だけでなく、世界で同じ傾向となっているのだが、日本の場合は5ナンバーサイズのセダンが消えていった、つまり扱いやすいセダンがなくなったことも大きく影響しているところではないだろうか。セダンからSUVへのシフトが目立つ世界市場とは傾向が少々異なるものと考える。
東南アジアを例にすると、たとえばトヨタではカローラ(グローバルサイズ)セダンの下に、コンパクトセダンとしてヴィオスがラインアップされている。同クラスとして日産ではアルメーラ(アメリカではヴァーサ)、ホンダではシティをラインアップ。
ただし、残念ながらいずれも5ナンバーサイズではない。ただ、三菱自動車が海外でラインアップしているミラージュのセダン版、タイでアトラージュと呼ばれるモデルは、5ナンバーサイズとなっている。