この記事をまとめると
■最近の新車には衝突被害軽減ブレーキや車両安定性制御装置といったハイテク装備が備わる
■装備しているのが当たり前なハイテク装備のない国産アナログ車もいまだ存在する
■時にハイテク装備のないシンプルなクルマに乗りたくなることがある
機械任せを卒業してみないか? 面倒なのが楽しいクルマたち
最近発売される新型車は数多くのハイテク装備が備わっている。もちろん衝突被害軽減ブレーキや車両安定性制御装置といった安全にかかわる部分のハイテク装備は大切なものであることは間違いないが、もう少しシンプルなクルマが恋しくなってしまうときもあるだろう。
こういった装備は義務化されることが決まっているものも多く、今後は標準装備となっていくわけだが、逆に今だからこそ購入できるローテク車を振り返ってみよう。
1)スズキ・アルトバン
長きにわたりライバル関係であったダイハツ ミラバンが販売を終了し、一世を風靡した軽ボンネットバンの唯一の生き残りとなったのが、元祖ボンバンのアルトである。
商用モデルではあるが、乗用のアルトと共有する部分も多く、アイボリーのインパネやライトグレーとブラックの2トーンシート表皮など、単色で真っ黒だったころのボンバンとは異なりポップな印象となっている。
そんなアルトバンは73万7000円からという低価格も驚きだが、衝突被害軽減ブレーキや誤発進抑制機能といった先進安全装備はおろか、パワーウインドウすら備わらない(オプション設定アリ)潔いほどシンプルなもの。
リヤシートも荷物を積むために畳むことが前提の直角な背もたれで、リヤウインドウは開閉機構すら省かれているのだ。その結果、車両重量は610kg(MT車)と下手なライトウェイトスポーツカーよりも軽量なボディを誇っている。