駐車枠の狭さも後ろ向き駐車を主流にする要因
狭い駐車枠に止めるには、後退のほうが収めやすい。それは工場などで荷物を運ぶフォークリフトを見ればわかる。前に荷物を載せるフォークリフトは、後輪操舵だ。それによって、制約のある狭い工場内の通路をくまなく走り、定められた場所に荷物を積み重ねていくことができる。そのように、後輪操舵のほうが向きを定め、まっすぐ目的の枠に収めやすい。
後ろ向き駐車は、後退してあたかも後輪操舵のようにクルマを止めることになるので、駐車枠に入れやすく、まっすぐ止めやすい。前から駐車枠に入ろうとすると、横幅にゆとりがないと真っ直ぐ入れにくい。
もちろん、出発の際も、左右にクルマが並んでいたり、隣家の壁が迫っていたりする状況が日本は多いから、左右の安全を確認して出発するには後ろ向き駐車のほうがラクだ。
馬や馬車の経験の少ない日本では、後ろ向き駐車に対する違和感も少ない。日本では後ろ向き駐車の利点は多いだろう。