【試乗】これがホントに最後の2代目カングー! 400台限定の「ディーゼル+MT」は涙が出るほど「らしさ」全開だった (1/2ページ)

ついに現行カングー最後のモデルがラインオフしてしまった!

 日本市場におけるルノーの最量販モデルであるカングー。背が高く丸みを帯びたゆるキャラ的なMPVスタイルがウケて、フランスから遠く離れた極東の日本でも人気沸騰。初代モデルが2002年に日本市場に上陸して以来、2009年に導入された、若干大型化した2代目も高い人気を博してきた。

 そんなカングーも、本国ではすでに3代目が発表済みで、現行の2代目はモデルサイクルの最末期となっている。3代目はボディサイズがさらに拡大し、とても現代的なミニバンに進化している(もちろんポジティブなことである)ので、個性溢れる現行モデルを新車で手に入れることができるのは、今が最後と言っていい。

 そんなタイミングで、ルノー・ジャポンが設定した限定車が、「ルノー・カングー・リミテッド・ディーゼルMT」だ。このモデルは、販売台数がわずか400台で、売り切れと同時に現行モデルは終了。つまりこの400台が日本向け最終ロットなのである。

 日本では「ちょっとユルくてオシャレなクルマ」といった受け入れられ方をしているカングーだが、本国フランスでは小型商用バンとしての使われ方が一般的。仕事用のクルマなので、搭載エンジンはガソリンではなく、ランニングコストが安くてトルクが太いディーゼルが主流で、トランスミッションもATではなくMTが大半である。

 つまり、今回の限定車は、さすがにパネルバン仕様ではないが、本国フランスで走り回っている仕様に限りなく近い。現地の雰囲気を味わうのにピッタリの一台なのだ。ちなみにルノー・ジャポンは、これまでディーゼル・エンジン搭載モデルを導入したことはなく、今回の限定車が初である。

 ブラックの前後バンパーや、ブラックのドアミラー、ブラックのセンターキャップ&ボルトカバーを装着したブラックのスチールホイールといった専用装備は、いかにも「働くクルマ」っぽくて、なかなか良い雰囲気。一方でLEDデイタイムランプやバックソナーは、現代では実用面で嬉しい装備である。


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