日産はセダン作りのプロフェッショナル集団!
2)ブルーバード
日産のミドルセダンとして現在も存在するシルフィの祖と言えるのが1959年に登場したブルーバードだ。発売当初からトヨタ・コロナと激しい販売競争をしていたことでも知られるが、初代には日本初の女性仕様車であるファンシーデラックスが設定されるなど、時代の先を行く点も多く存在していた。
1967年に登場した510系と呼ばれる3代目モデルは現在でも高い人気を誇るモデルであり、スーパーソニックラインと呼ばれるシャープなデザインは今見てもスタイリッシュな印象となっている。
また、この代のブルーバードはラリーやサーキットレースなどさまざまなモータースポーツでの活躍も特筆すべき点で、スポーツセダンの印象が強いことも人気の理由のひとつと言えるだろう。
3)シーマ(初代)
1987年にクラウンが8代目へとフルモデルチェンジした際、3ナンバー専用のワイドボディを採用したことに対抗し、日産のフラッグシップだったセドリック/グロリアの上級車種として1988年に登場したのがシーマだった。
セドリック/グロリアの上級車種ということで、正式名称はセドリックシーマ/グロリアシーマとなっていた同車は、フォーマルなクラウンに対して流麗なデザインを持ったパーソナルな高級車として受け入れられ、自らステアリングを握るオーナードライバーが多く買い求めたのだった。
その理由のひとつが、圧倒的な動力性能を誇る3リッターV6ターボのVG30DET型エンジンを搭載したこと。セミトレーリングアーム式のリヤサスペンションを持つシーマは、フル加速の際にリヤをググっと沈めながら加速するため、そのシーンが多くのユーザーの心をとらえ、「シーマ現象」と言われるほどの爆発的ヒットを記録することになったのである。