ニュルでSUVのコースレコードを更新した意欲作が登場
ハイパフォーマンスSUVの金字塔、ポルシェ・カイエンに、ニュルブルクリンク・ノルドシュライフェを7分38.9秒で1周して、新しい公式SUVレコードを打ち立てたハイパフォーマンスモデル、「カイエン ターボGT」の受注が日本で開始された。
4リッターV8ツインターボエンジンは最高出力471kW(640馬力)を発生し、カイエン ターボクーペの最高出力を67kW(90馬力)上まわるターボGTの最大トルクは850Nm(80Nm増加)と言う怒涛のスペックをマーク。0-100km/h加速タイムは3.3秒(0.6秒短縮)を記録し、最高速度は300km/h(14km/h増加)という、ポルシェの名に恥じない最高のパフォーマンスを発揮する。それもボディ形状がSUVなのだから驚きだ。また、このモデル専用に特別に開発されたシャーシシステムとパフォーマンスタイヤが標準装備されるのもポイント。
カイエンターボクーペと比べて車高が最大17mm低く設定されているのもこのモデルの特徴で、ダンパーの制御なども専用セッティングとなっている。専用開発された22インチのピレリ P Zero Corsaパフォーマンスタイヤは、ターボクーペと比較してフロントホイールは1インチ広く、ネガティブキャンバーは0.45度増加しており、接地面積も向上させている。さらに、911などでお馴染みのポルシェセラミックコンポジットブレーキ(PCCB)システムも標準装備だ。
ルーフにはカーボンを採用し、ルーフスポイラーに縦方向に取り付けられたカーボンサイドプレートは、ターボのものより25mm大きいアダプティブ展開式リヤスポイラーリップと同様にこのモデル専用だ。これによって、最高速度でのダウンフォースが最大40kg増加。
なお、注目のパワートレインは、640馬力のハイパワーを発生させるエンジンだけに、クランクシャフト、コネクティングロッド、ピストン、タイミングチェーンドライブ、ねじり振動ダンパーなどの基本的なエレメントがターボ クーペのV8とは違うものを採用し、最高のパフォーマンスを発揮できるよう最適化されている。
スポーツエグゾーストシステムは、カイエン ターボGT専用で、リヤサイレンサーを含む車両中央からのエグゾーストシステムは、軽量で特に耐熱性に優れたチタン製だ。素材も軽量ながら、センターサイレンサーを排除して物理的な軽量化も行われている。
インテリアは、アルカンターラをメインとした素材を採用。8wayフロントスポーツシート、独立した2席のスポーツリアシートシステムも標準装備とする。それぞれのシートは、GT専用のアルカンターラ パンチングシートセンターパネル、ネオジムまたはアークティックグレーのコントラストアクセント、およびヘッドレストの“turbo GT”ロゴをあしらえる。マルチファンクションスポーツステアリングホイールには、ポルシェスポーツカーにおなじみの12時位置のイエローマーキングが付けられており、視覚的にドライバーを楽しませてくれる。トリムの仕様に応じて、アクセントストリップはマットブラック仕様もなる。
ナビゲーションシステムは、Apple CarPlayに対応。PCM6.0は、Apple MusicとApple Podcastsの統合も可能で、インフォテインメントシステムにはAndroid Autoも対応する。これによって、一般的なスマートフォンはほとんど使用可能とのこと。
エレガントに街中で乗ることもできれば、サーキット走行までも楽しめるという究極のSUVとなっている。
カイエンターボGTは、8速ティプトロニックの右ハンドル設定。価格は2725万円だ。