添加剤はサプリメントのようなものとして捉えるのが良さそうだ
2)ガソリン添加剤
ガソリン添加剤の大半は、PEA(ポリエーテルアミン)が主成分。燃焼室や吸排気バルブ、インジェクターなどに堆積したカーボンなどの汚れを除去して、エンジンをリフレッシュするという触れ込みだが、エネオスやシェルなど、大手石油会社のハイオクは、清浄性能効果をうたっているので、これらのハイオクを入れ続けていれば、わざわざガソリン添加剤を入れる必要はない。
レギュラーガソリン仕様のクルマでも、1本2000円弱の燃料添加剤を入れるぐらいなら、ときどきハイオクを入れてやればいいのでは?
また低回転でノロノロの走る機会が多いとカーボンなどが堆積しやすいので、安全な場所で高回転まで回してダッシュをかけてやると、カーボンやスラッジが除去されて、エンジンが元気を取り戻すことが多々ある。
「添加剤は、サプリメントのようなもの」とよく言われるとおり、積極的に入れる必要はないが、入れてみたい人、効果があると思える人は、よくよく吟味して使ってみてもいいのかもしれない。
3)水抜き剤
梅雨の季節になると、ガソリンスタンドなどでよく勧められる水抜き剤。
はっきりいって、これはいらない。
ガソリンタンク内の湿気=水分はガソリンよりも重いので、溜まるとすればタンクの下に集まるが、燃料ポンプはタンクの底面から燃料を吸い上げる仕組みなので、そもそも燃料タンクに水分が溜まることは考えにくい。
おまけに、いまのクルマの燃料タンクはほとんどが「樹脂製」。仮に金属製のタンクだとしても防錆コーティングが施されているので、タンク内が錆びる心配はほとんどない。
むしろ水抜き剤の主成分、「イソプロピルアルコール」(親水性のアルコール)が、ゴムや樹脂を劣化させる方が心配だ(水抜き剤は「満タン時に1本」などと添加濃度が指定されているはず)。
プラシーボ効果ぐらいは期待できるが、機械的メリットはないに等しい。