オシャレと実用性を兼ねているのもポイント
3)シトロエン・ベルランゴ
3台目は、昔から独創的なデザインを得意としてきたシトロエンの5人乗りMPV、ベルランゴ。
両側スライドドアで、本国フランスでは商用バンとしても活躍しているだけに、実用性の高さが魅力なのですが、乗り込んでみてビックリ。なんと天井一面がガラスルーフになっていて、フロントからリヤまでを1本の太い柱が貫通するような、フローティングアーチがあるんです。その柱は収納スペースになっているのもかなり独特。ティッシュやタオル、上着など軽い荷物をホイっと放り込んでおけそうなスペースで、容量は14リットルもあります。
また、後席の背後には大きな吊り戸棚のような収納スペースもあって、ガラガラと横に開ける扉がある意味昭和な感じも。でもこの収納は、ラゲッジ側からもアクセスできるようになっていて、どちらからも荷物が出し入れできるので便利なのです。
一見、奇抜。でも使いやすいのがベルランゴのインテリアです。
4)テスラ・モデルS
4台目は、クルマというより走るデジタル機器とも言える、テスラ・モデルS。
先日その最新モデルが発表され、インテリアが公開されたのですが、まるで「おしゃれなリビングで、リラックスしてゲームを楽しんでます」的な雰囲気に釘付けでした。新しいハンドルは上半分がないスッキリとした形だし、センターパネルに置かれた17インチシネマティックディスプレイは、どう見てもナビというよりゲームや映画を楽しむ方がしっくりくる感じ。
後席にもコントローラーがあって、どの席からもゲームが楽しめるというのがすごいですよね。ここまでシンプルで割り切ったインテリアは、ほかにはない世界観でしょう。
5)フェラーリ F8トリブート
5台目は、流行だのコストだのはどこ吹く風の独自路線で、何もかもが神々しく感じられてしまうインテリアを持つ、フェラーリ F8トリブート。
もう、使えるところはすべてレザーを使ったかに思えるほど、レザーの量がハンパない空間。中央に跳ね馬が鎮座するハンドルは、指が届く範囲にエンジンのスタートボタンや走行モードのセレクターが埋め込まれて、指の動きまで最小限で済むようになっているのかと驚きます。
シフトレバーはなく、まるでオブジェが置かれるように、ドライブモードのセレクターが並んでいます。そしてドアインナーパネルは、ふんだんにカーボン素材が使われながらも、美しい弧を描く凝ったデザイン。
「トリブート」とはイタリア語で贈り物や賛辞を表すようですが、まさに、かけがえのない贈り物を受け取ったような、歓びあふれるインテリアと言えるでしょう。
ということで、コンパクトカーからスーパースポーツまで、日本人には想像もつかない世界観をもつ、おしゃれな輸入車のインテリアをご紹介しました。
このほかにも、パリの伝統的建物を彷彿とさせるDSや、指の動きでさまざまな操作を実現した新世代インテリアとなった新型ゴルフなど、まだまだひと味違う空間に身を投じられるモデルがたくさんあります。なかなか気軽に海外へ行けないご時世でもあるので、輸入車でちょっと異国への旅気分を味わうのもいいかもしれませんね。