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一度はやりたい「カニ走り」! ドリフトはお金が「いくらあれば」趣味にできるのか? (2/2ページ)

一度はやりたい「カニ走り」! ドリフトはお金が「いくらあれば」趣味にできるのか?

初期モデルのトヨタ86がおすすめ!

 D1グランプリ全盛期ほどのブームではないものの、若い世代から子離れ世代まで、常に一定の競技人口とファンに親しまれているのが、「サーキットのフィギュアスケート」とも言われるドリフト。『頭文字D』などの漫画やアニメで知ったり、最近はYouTubeでものすごいドリフト映像を見て、興味を持つ若い世代も多いようですね。はじめは鑑賞専門でも、自分であんな風にクルクルと自由自在にクルマを操れたら気もちいいだろうなぁ、なんて思ってやってみたくなりますよね。

 とはいえ、リアルにドリフトを始めるにはとにかくクルマがないと話にならないので、ちょっとハードルが高いと感じる人も多いはず。実際、今から趣味としてドリフトを始めるためには、何が必要でどのくらいの費用を覚悟しておけばいいのか? 今回は簡単にシミュレーションしてみたいと思います。

 まず、ひと昔前は日産シルビアや180SXといったクルマがドリフト車として大人気となり、中古車価格が跳ね上がってしまったものでした。現在も個体数がどんどん減る一方のため、状態のいい中古車ともなると200万円以上するような状況。おいそれとは手が出せない高嶺の花になってしまいました。でもその代わりに、今ドリフト車として狙い目なのが、初期モデルのトヨタ86。もちろん、頭文字Dの頃のモデルではなく、現行モデルです。2012年式のMTなら120万円台くらいから見つかり、買ってきてそのままの状態でも、初心者が練習するにはまったく問題ないとのこと。それはありがたいですよね。

 少し上達してきて、もうちょっとステップアップしたいなと思ったら、今度は機械式LSDや切れ角をアップするナックル、車高調などでチューニング。価格は選ぶ商品によっても幅広いですが、機械式LSDは15万円前後〜、ナックルは3万円前後〜、車高調は15万円〜30万円超のものまで豊富にあります。もし自分で装着可能な人なら、オークションなどで中古で購入したりすると、出費を抑えられそうですね。

 そこからさらに上達してハードなドリフトができるようになってくると、バケットシートやハーネス、小径ハンドルなどに交換したくなっていくのですが、そこは普段の街乗りでも使うかどうか、そのあたりの快適性との兼ね合いにもよるでしょう。

 そしてかなり上達してくると、86ではパワーが物足りなくなってくるので、ターボエンジンや大排気量のハイパワーモデルが欲しくなってくるころ。本来ならやはり、シルビアが最適なのですが、希少車なのでなかなか見つからないということで、じわじわと人気が集まっているのが、V36型スカイラインクーペです。3.7リッターのV6エンジンでMTですが、中古車価格は安い個体なら100万円以下から見つかるとあって、ドリフト車のベースにぴったりなのです。

 また、数は少なめですが比較的高年式で2001年式くらいのマークIIの2.5リッターターボ/5速MTモデルや、90年代スカイラインの2.5リッターターボ/5速MTモデルなど、往年のFRセダンのMTモデルもドリフト車ベースには密かに人気。なるべくホイールベースが長いモデルのほうが、ドリフトに向いているのでトライしやすいようです。

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