そこまではチェックできなかったと後悔! 新車購入後に訪れがちな「悲劇」9つ (2/2ページ)

5)ルーフレールの出番が思ってたより少ない

5つ目は、もうひとつオプションでつけたけど使わなかった装備として、「ルーフレール」があります。最近はデザインのアクセントとなっている車種も多いので、最初から標準装備だったならいいのですが、わざわざ高いお金を払って追加しても、ウインタースポーツやキャンプ、自転車の趣味などがないと、なかなか使わないのがルーフレールです。

もし積みたい荷物があったとしても、ルーフに荷物を上げる作業もひと苦労なので、一度使ってそれっきりという人も多いのではないでしょうか。ルーフレールは後付けできる車種もありますので、とりあえず不要なら安易につけないことをオススメします。

6)ルームランプが意外と暗い

6つ目は、夜間になって初めて使ってみて驚くことが多い、「ルームランプ」。購入前に室内をチェックしたという人でも、シートや収納などに気を取られて、ルームランプまでチェックしている人は少数派です。しかも販売店の中は明るいので、暗い状態で試すことはなかなかできませんよね。

購入後に、こんなところにあったのか、と気づいたり、明るさが足りなかったり、後席や荷室用のランプが装備されていないことに気付いたり。ぜひ購入前にチェックしましょう。

7)シート表皮の素材問題

7つ目は、ユーザーとなっていろんな服装で座るとわかってくる「シート表皮の問題」です。肌触りはいいんだけど、とにかく熱がこもって蒸れるシート表皮や、表面のザラザラが生肌に触れていると跡がついてしまったり。購入したのが秋冬の場合は、夏になって半袖短パンで乗ってみるとまた印象が違うものです。

こればっかりは、長く乗ってみないとわからないものですが、もし登場してから時間が経っている車種なら、口コミで投稿しているユーザーがいないか、探してみるのもいいでしょう。

8)ドリンクホルダーが使いづらい

8つ目は、「ドリンクホルダーの位置」です。購入前に運転席に座ってみた時には気にならなかったとしても、実際に本気で運転するポジションに合わせて座ってみたら、ドリンクホルダーの位置がちょうど使いにくかった、というケースがあります。

とくに小柄な女性などは、シートをかなり前にスライドさせることになりますので、手が届きにくい場所にドリンクホルダーがきてしまうことになりやすいのです。運転席と助手席用のドリンクホルダーが縦並びなのか、横並びなのか。ダッシュボードにある場合は、背の高いペットボトルでも視界の邪魔にならないか。マイボトルを持参することが多い人は、安定して置けるかどうか。後席も忘れずに、そんなところをチェックしておきたいですね。

9)ワイパーの動きが好みじゃない

9つ目は、雨の日になって初めて動かして気づく、「ワイパー」の問題です。晴れた日にばかり試乗していると、ワイパーをチェックする機会がないまま購入していると思いますが、じつはワイパーの動き方や拭いてくれる範囲、リヤワイパーの動きなどは、かなり車種によってバラつきがあり、満足できる働きをしてくれると感じるかどうかも、人によって差があるものです。

最悪の場合は、「ここを見たいのに、ワイパーが届かないからクリアにならない!」なんてことも起こりうるのです。とくにリヤワイパーは、リヤガラス全面を吹き上げるものというのはとても少数。ドライバーの視界に入りやすい一部分だけを拭くようになっていることが多いので、雨の日になったら急に後方視界がほとんどなくなってしまった、ということもあり得ます。できれば雨の日にも試乗して、チェックしておくといいですね。

ということで、9つの後悔しがちなポイントをご紹介しましたが、「見た目に惚れていたら、どれも気にならない」という人もきっといることでしょう。それならそれで、その人は幸せなカーライフを送れると思います。でも、多くの恋愛にも言えるように、最初の熱気や浮かれ気分がだんだんおさまってきて冷静に相手を見た瞬間、あちこちの不備が気になって……という場合もありますよね。しっかりチェックしておくに越したことはありません。恋を長続きさせるためにも、しっかりと現実を見ておくことをオススメします。


まるも亜希子 MARUMO AKIKO

カーライフ・ジャーナリスト/2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
MINIクロスオーバー/スズキ・ジムニー
趣味
サプライズ、読書、ホームパーティ、神社仏閣めぐり
好きな有名人
松田聖子、原田マハ、チョコレートプラネット

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