コロナ禍でも落ち込まず! 日本車の苦手分野「高級車」で「レクサス」が成功できたワケ (2/4ページ)

初代LSの登場で海外でも高級ブランドとして認知された

 さて、レクサスブランドの誕生は1989年まで遡る。当初は北米マーケット向けのプレミアムブランドとして誕生した。日本ではセルシオと呼ばれていたモデルが「レクサスLS」として生み出されたのが、ブランドのルーツだ。

 そのほか、海外ではレクサスブランドで展開していたモデルも日本では別名で販売されていた。たとえば、「GS」がアリスト、「ES」がウィンダム、「RX」がハリアー、そして「IS」がアルテッツァといった具合だ。日本でもハードウェア的にはレクサス車を買うことはできたが、あくまでトヨタブランドでの取り扱いだった。

 そうして海外ではレクサスはどんどんと認知度を上げてブランド価値も高めていったが、日本では展開されることがなかった。その間に日本ではセルシオが3代目まで進化し、トヨタのフラッグシップとして確固たる地位を築いていた。そしてこのままレクサスは日本では展開しないのでは、というのが20世紀当時のムードだったのだ。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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